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人生とは旅であり、旅とは人生である②
私のフットボールジャーニーならぬ、これまでの旅を振り返るこの連載では、スペイン編➀に続き、
今回は私の大学生時代のことを語ろうと思います。
つまりはイングランド編です。
ご存知の方もいるかもですが、私は大学の4年間をイギリスの北部、リバプールという街で過ごさせていただきました。
そうです。あのリバプールです。
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違います。
こっちの赤い常勝軍団リバプールではないクラブに4年間を捧げていました。
こっちです。
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海外サッカーにわかの方にとって、リバプールは赤のLiverpool FCを思い浮かべられた方もいるのかもですが、
自分にとってのLiverpool とは Everton Football Club なんですな。
赤より青の方がかっこいいんですな。
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イギリス、リバプールにて新生活を始めた18歳の大学生が、日本で有名なリバプールではなく、エバートンの方に4年間を捧げたきっかけは、リバプールに到着して、まだ英語もろくに話せなかった頃まで遡ります。
エバートン信者になった理由 ①
まずそもそも、イギリスに到着して人生初めてのプレミアリーグ観戦の機会に恵まれたのですが、それがEverton vs Sheffield United (2019.09.21)でした。
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これこそがフットボールジャーニー、イングランド編のスタートになりました。
ホームのGoodison Park できれいに0-2で負けたんですね。
これが記念すべきプレミアリーグ観戦デビュー。
それで、自分の近くに座っていたサポーターは全員ブチギレ。
それはもう引いてしまうのブチギレ。
審判への罵声とか、選手に対してのブーイングとか、え、人権ないんか?と疑うレベル。
衝撃を受けたのです。痺れました。
それをきっかけに、エバートンの試合結果を追うようになりました。
負けていると、今日もあの罵声をとばされているのかと、審判や選手たちのことを想うと心が痛くなり。
勝っているのをテレビで見ると、あぁよかった。今日は罵倒されずに済むな。と
勝手に一喜一憂し出していた自分がいました。もう気になってしまっていたんです。一回の感動で。
こんな感じで推し活って始まるんですね。
それ以降、リバプールのシティセンターにある弁当屋でのバイトを始め、エバートンのスタジアムに通う日々が始まります。
弁当屋でのバイトは1ヶ月ほどでクビになりました :(
エバートン信者になった理由②
当時は、大学のレクチャーが終わったら夕方以降はフリーだったので、イギリスに到着して2週間くらいですぐに地元のフットボールクラブに入れてもらうことが出来ました。コロナ前の古き良き時代です。
今振り返ると、そのクラブで出会った方々のおかげでフットボールにどっぷり浸かることができました。今でも感謝しています。
自分が入れてもらったクラブはWalton というかなりドープな地区で週に2回のトレーニング。週末にリーグ戦。
もちろん全員スカウサー。(地元のなまり)
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英語が話せなかった最初のうちは、そこまで深い交友関係になってなかったと思うのですが、ある程度コミュニケーションがとれるようになってきた頃、
リバプールでは当然の宗教の確認が行われるんですね。
お前は赤か?(Liverpool FCか?)青なのか?(Evertonか?)と。
チームメイトのいろんなやつに聞かれるんです。笑
コーチや監督もめっちゃ話しかけてくれてまじで感謝しかないのだけど、この赤か青かの宗教チェックをされるたびに返答に困っていた記憶があります。
だって日本から来たばっかりのジャパニーズ。
ちなみに、チームでは、ざっと体感ではリバプールサポーターとエバートンサポーターが半々くらいの割合でした。
なんなら若干エバートンの方が多かった。
2,3人だけマンチェスターユナイテッドという、違う赤を信仰しているのもいた。マンチェスター出身のやつとか。クリロナ信者きっかけのやつとか。
それで、自分がとてもお世話になっていたコーチ が毎週末、試合の会場まで車で送ってくれていたですが、彼の家系はゴリゴリの青だったんですね。笑
それで、まず、エバートンのウェアをくれるようになります。これはもう着なくなったから受け継いでくれみたいな感じで。笑
自分がたまにエバートンの試合を観に行っている点も気に入ってくれて、エバートンの歴史やエバトニアンとして誇るべきプライドだったり、スタンダードだったりを車の行き帰りで教育してもらったわけです。
あとは、週末の試合後は、帰り道にかなり厳しめなフィードバックをしてくれます。
どのコーチに家まで送ってもらうにしても、みんな試合後に浴びるようにビール飲んで運転しているので、どの車に乗ってもクレイジードライブでしたが。
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ちなみに、自分は日本から来たただのファンなので、色々なスタジアムに行って色々なチームを見に行きたかったけど、それをすると、お前は青なのか?と厳しい指導が入るんです。
エバートンサポーターのエリア以外で観る試合は、イングランドでは背徳行為であり浮気なんです。
そんなこんなで、エバートンの試合を観に行く度にエバートンの魅力に取り憑かれ、結果的に4年間を捧げることになりました。
中でも2021-22シーズンの残留をかけたクリスタルパレス戦 (H) は、この人生24年間で観た試合でダントツのベストマッチです。
前半に2失点して0-2で折り返した時、こうやって歴史は終わるのかと思いました。
これまで築き上げてきたレガシーが、クラブの歴史がこの1試合に懸かってて、それでいてあっけなく負けるのかよと。
残酷さを痛感しました。
と思ったら、そこから後半で3点を取り返して、3-2で奇跡的な勝利。
3点目が入ったあとにサポーターが大量にピッチに流れ込みました。試合中に。前代未聞だろさすがに。
そしてプレミアリーグというトップフライトで戦い続けるクラブの威厳とエバートンスタンダードを死守したのです。
フットボールてこれなんです。気合いなんです。
そして、この時の感動は言葉で言い表せない。自分の財産。
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他には、アーセナルやマンチェスターユナイテッド、トットナム、チェルシーなどのビッグクラブを倒した試合はマジでアツかった。
シティとリバプールを倒す光景を観ることは叶わなかったけど。
特に、後半ロスタイムで逆転弾を沈めて、アーセナルに2-1で逆転勝利した試合。
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残留がかかっている緊張感の中でチェルシー相手に1-0で勝った試合もベストゲームの1つです。
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あとは、ニューカッスル相手に1人少ない10v11の状況から1点決めて、1-0で勝ち切った試合もアツかった。
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こんな感じで、あげればキリがない。
もちろん良い思い出だけじゃない。笑
ワトフォードに2-5で負けた試合とかも記憶に残っている。
三笘薫さんに無双された試合とか色んな記憶が蘇ってくる。笑
とにかく激闘を観ていたあの日々はかけがえのないものだった。
ありがとうエバートン。
そして、大学を卒業後にドイツに渡り、現在までの旅の話は次回以降に続きます。
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あとがき
本文中にも書いたような、エバートンvs アーセナルやvs チェルシー、vs ニューカッスルなど。
これらの試合から感じたイングランドの本気であったり、情熱、圧倒的なフットボール文化、与えてもらった感動というのは、他じゃ無理なんだよな。
正直、4年間、何度も、エバートンに感動させられてきたわけで、それを超える感動には、なかなか出会えないわけです。もう過ぎ去ったあの日々には戻れないわけです。
だからこそ、
だからこそ、
今ドイツで挑戦している理由があるんですよ。
つまりどういうことかと言うと、
ドイツにて、エバートンの感動を超えるような試合を観たい。
これは、感動させてもらおう、なんかそんなぬる〜い気持ちでやってなくて、
なんとしても過去の感動を超える試合が観たい。
これこそが現在、自分がドイツで挑戦するモチベーションであり、今後の人生のテーマ。
あの美しすぎた青春時代を超えたい。
もちろん、マクデブルクでの一勝。これもかなり嬉しい。仕事が報われる瞬間は本当に嬉しい。
ただ、グディソンパークで、エバートンに感動していたあの頃の自分はまだ超えていない。一度も。
これは自分自身で掴み取ってくもんだと思ってて、
だからこそドイツで、というかドイツに、チャレンジしているんです。おれはどこまで登っていけるのかと。
ここらへんも、次回以降のドイツ編とかで語りますよ。
では。
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