サボテン長者
先日、ご近所の方からサボテンを頂きました。
ご高齢になってお世話をするのに疲れて来たようで、
「終活しているので良かったら」
と頂きました。
まるで、戦艦大和の主砲のような形の蕾が付いたままいただきました。
翌日に立派な花が咲きましたが、1日で終わってしまいました。
残念だと思っていたら、次の蕾が出て来てくれていて、また咲いてくれそうです。
そうしていると今度は、お隣の方からまたサボテンを頂きました。
今度はサボテンの寄植えです。
このサボテンもお隣の方が終活で頂いて来たのをお裾分けでいただきました。
「サボテンが好きなんでしょ」
と。
うちは元々植物は好きなのですがお庭に何も植えていません。
公園の借景が良かったので「このままでもいいか」と思ったからです。
何もない玄関先に一つサボテンを置いていたので、サボテンが好きだと思ってくれたようです。
不思議なことに植物同士は呼び合うのか、
なんと今度は薔薇の苗を五鉢も頂きました。
くれたのは犬の散歩のおじさん。
毎日の散歩の時によく顔を合わすので話すようになりました。
おじさんは
「どうして昼間から家にいるのか、仕事は何をしてるんだ」
と堂々と聞いてきます。
「お母さんから腎臓をもらって、腎臓移植して家で養生しながら生活しています」
と僕が答えると、
「酒を飲み過ぎたんだろ」
とおじさん。
肝臓と間違えています。
でも面倒くさいので、そのままにしておきました。
おじさんは後日、
「薔薇をやればいいぞ、持って行ってやる」
と言ってくれました。
僕は薔薇の切り花をくれるのかと思っていました。
そうしたら、おじさんはわざわざ自分の家の薔薇を挿木して、
持って来てくれたのでした。
黄色い薔薇の花がもうすぐ咲きそうな鉢を一つ選んでくれていました。
おじさんは毎日、2回も犬の散歩をしてうちの家の前を通ります。
ちゃんと薔薇を咲かせられるのかと、
要らぬプレッシャーを感じながらも楽しみです。