ステイシーくんの夜と朝
(前回「ステイシーくん、おうちに来る」の続きです。更新が開いてしまいました(^_^;))
さて、ペレットを一つカリカリ食べた後のステイシーくんは、またしてもバビュン、と隅っこから動いて残りのペレットを咥え、また隅っこにバビュン移動した。
カリカリカリ。
小さな音が部屋に響く。
隅っこで背中を向けながら、ステイシーくんはペレットに夢中になっているようだった。
可愛いなあ。でも、あんまり見ちゃ、ダメかな。
脳内で、私が部屋の隅っこでおっかなびっくりご飯を食べているのを、巨人がにやにやしながら眺めている風景を想像した。
うん、嫌だな。
なので、ケージからそおっと遠ざかり、私はソファに座ってスマホをいじることにした。というか、スマホをいじる振りをして、「見てませんよ~」という体を装った。
カリカリカリカリ。ガサガサ。
なるべく気付かれないように、目だけを動かしてケージを見ると、まんまる毛玉は隅っこでまた不動の姿勢でうずくまっていた。
大丈夫かなあ。心配だよ。だけどだけど、初日はそっとしておきましょうってデグ飼いの皆様がブログとかで書いていたし。
巨人がじろじろ見てたり、いきなり手を入れてきたらびっくりして嫌だし。
でもなあ、でもなあ、生きてるかなあ、生きてるよね?
ソファの上でスマホを片手に、私はオロオロしまくっていた。
気付けばもう夜になっている。
・・・・・・結局、私は、時々毛玉が動いているのを見て「生存確認!よし!」などと心の中で呟きながら、じっとしているしかできなかった。
午後9時になり、私は寝る準備をし(私の夜は早い。そして朝も早い)毛玉のステイシーにそっと声掛けした。
「おやすみ、ステイシー。もう寝るよ~電気消すよ~」
そして、部屋の照明を消した。
ゆっくり休んでね。
・・・・・・翌朝。
果たしてステイシーくんは、とドキドキしながら「開けるよ~」とふすまを引きケージを覗き込むと・・・・・・毛玉は元気に回し車を回していた。
・・・・・・なじむの、早っ!!
と心の中で突っ込みながらも、私は安堵した。よかった。よかった。元気だね。
おはよう、ステイシーくん。