ステイシーくんに会いに
さて、デグーちゃんに会いに行くまで残り1時間あまり、となったところでブースとがかかった。
匂い予防とクッション代わりに、とヒノキアを床に撒く。おお。檜のいい香り。
サンコーのステージステップ、チモシーフィーダー、マルカンのかじり木コーンを壁に装着。デグーハウスも置く。一応、レイアウトは頭の中でイメージしていたからスムーズにいった。
でも、と不安がよぎる。高さは大丈夫かな。動きにくくないかな。
幸い、ジェックスのアクリルルームは高さはそんなにないので、ステップから落ちても大丈夫だと思うけど......でもでも、万一ってこともあるし。
一度不安に駆られると、手が止まる。
ああ、残り時間が少なくなってきた。仕方がない、お店に電話して時間を遅らせてもらおう。
・・・・・・あのコはまだ、いるかな。
お店に見に行く予約をした際に、「もしも先にお迎えしたいという方がいましたら、そちらが優先となります」と言われていた。それはそうだ。私はまだお迎えするかどうか決定していない。でもいやだな。あのコがいいな。
どきどきしながら、お店に遅れる旨電話したら、あのコはまだいる、とのことだった。
ホッ。
止まった手を動かしながら、サンコーのサイレントホイール30を組み立てて、ケージに置いた。最後に、ハンモック。
100均で購入した結束バンドを天井の穴に通して、そこに金具でハンモックを装着。かるーく引っ張って、ハンモックが落ちないことを確認。
よしよし、いい感じ。
ここまでで、結局、予定していた時間より1時間遅れてしまった。もう化粧なんかいいや。眉毛だけ描こう。
不自由なマスク生活だけど、眉毛だけ描いておけばなんとかなるので、お出掛けのときはマスクは便利。
そんなことを思いながら、もう一度、デグーちゃんのおうちを眺めてから車の鍵を手に私はようやく出掛けることにした。
先住のヘルマンリクガメ、アンクはそんな私を気にすることなく、今日もバタバタとガラスケージの中を歩き回っている。
「アンク~、行ってくるね。もしかしたら、弟を連れて帰ってくるよ」
そんな私の声掛けをアンクは無視して歩き回っていた。