種を蒔く
私が行っている個人セッションのメニューにスピリットエナジーリーディングというメニューがある。
スピリットエナジーリーディングとは、一言でいえば今、うまくいかないこと、悩んでいることを通して魂が何を学ぼうとしているのか?をリーディングしていくこと。
そもそもスピリットエナジーを意識するようになったのは、幸せな人と不幸せそうな人のエネルギーの違いとはなんなのか?を観察するようになったことだった。
社会的な成功を収めることが、そのご本人の幸福度とは比例しないことは、若い頃から実感していた。人がうらやむような名声やお金を得ても、泥の中を歩くように重い身体を心を引きずって生きている人はいる。反対に貧しく誰から知られることがなくても幸せに笑って生きている人もいた。
幸福度というのは、自分の中にしかなく、外的条件はそれを補填することはあっても、決定するものではないんだということは強く感じていた。
だとしたら、自分の中にしかない幸福の芽っていったいなんなのか?
心理学を学ぶことによって、それが心のあり方が関係していることは理解した。
でも、人はそれだけではないことも感じていた。
それはあり方が変化すると本来の自分が現れるという点だ。
本来の自分って何?
私にとってそれこそが魂であり、それは心や身体よりももっと大きな領域のエネルギーだった。
それがあることはわかる。自分の内的空間、インナーチャイルドとの会話、過去生などなど、そんなものを通してそれがあることはわかるけれどもそれを共通言語化できない。
そんな私の言語化のきっかけとなったのが陰陽五行だった。この世界観を通して幸福な人のエネルギー状態と不幸な人のエネルギー状態を観察することで、無意識かで漠然と感じていたことを、意識できるようになってきた。
その大きなキーワードが循環だ。心と身体と魂のつながりを保ち続けること。滞りこそが断絶を生み結果的に生きにくさとして具現化する。自分の中で断絶したつながりを取り戻すこと。そうすることで自分の存在の全体性を捉え直すこと。そんなホリスティック視点が持てた時、スピリットエナジーリーディングが形を成した。
さて、ここまでは前置き(笑)
このホリスティックな視点をより「感覚的」に捉える方法としてスピリットエナジーリーディングカードがあってもいいな、とうっかり思いついたのが数年前。
さっそく手書きでカードを作り、ぼちぼちと知り合いにカードセッションをしたりメルマガの読者さんを対象に期間限定の一言無料リーディングをはじめた。最初は「ホリスティックな視点を感覚的にとらえる」ことの精度をあげる個人的挑戦だった。続けるうちに今まではなんとなくやっていたことが自分の中で意識的に捉えられるようになってきて、同時にカードを使うことのもう一歩先が見えてきた。
それがカードに物語性を与えること、だった。
なんというか、ここはまだうまく表現できないのだけど、それまでは1枚1枚バラバラに存在していたカードに共通認識を与えるというか、カード同士のつながりを作っていくというようなイメージ。
物語を作るということは、カードの世界観を具現化していくこと
今年の秋になって、そんな作業をスタートした。手書き時は72枚あったカードを60枚に整え直し、今、友人にイラストをお願いして、一緒に1枚1枚のカードを形にしていく作業を始めている。
それを進めるにしたがってどんどんその先のビジョンもアップデートされていく。
同時にビジョン通りになるのかなどわからないという思いも持つ。
ただ、それは決してネガティブなものではない。
肉体を持つということはそういうことだからだ。効率が悪く確実性が薄く、時には無意味で無駄でもある。時間も必要とする。何よりもこの世は一人では生きらない。
顕在意識と潜在意識、心と身体、人間関係、環境、さまざまなものがお互いに影響しあっている以上、よくも悪くも想定外の出来事が起きて当たり前のしくみの中で生きている。絶望の裏側には希望があり、絶望も希望も想定の外側にあるという意味では同じなのだ。
自分が想定した通りになることをこだわり続けることは、絶望もないが希望もないということだ。
私にとってどんな想定外が起きるかはわからない
できれば絶望的な気持ちにはなりたくないという気持ちはもちろんある(笑)
ラクして楽しく思った通りになったら言うことない(笑)
そう思う気持ちを持ったまま、でもこの世のしくみの中で生きているからこそ
想定外の豊かさが存在しているのだということも忘れないでいたい。
そんなわけで、スピリットエナジーリーディングカードの制作の進捗状況とその時々の私自身の気持ちをここに書き留めておこうと思う。
どんな芽がでて、どんな花が咲くのかわからない
ましてや実がなるのかさえも。
花も実もならない菌類のような形として成るものかもしれないし(笑)
どんな形になろうとも、種だけは蒔いておこう
それが唯一今の私にできることなのだから
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60枚のうち現時点では10枚。
デザインも文言も最終決定ではない仮の状態
そんな仮の状態のカードたちは
こちらで見ていただけます