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ありがちな恋愛とありがちじゃない恋愛

テレビの番組切り替えの時期は、音楽特番が増える気がする。
ずっと追いかけているアイドルを見つつ、
「なんか、好きかも」と思えるアーティストや歌に出会える
貴重でお得な時期だな、と思う。

テレビで放送されることがほとんどない
シングルのカップリング曲やアルバムのリード曲。
実はそこに自分にとっての名曲も隠れていたりして、
テレビで出会ったアーティストの公式youtubeとかをしっかり漁ってしまう。
便利な時代になったもんだ。

今回は、今の私が「好きだ」と感じた曲について、考えたことをつらつら書いていこうと思います。

1. 楽曲紹介

曲名 『ありがちな恋愛』
歌 乃木坂46
作詞 秋元康
作曲 杉山勝彦
編曲 野中“まさ”雄一

2019年4月17日に発売された(かなり前...)
乃木坂46 4thアルバム『今が思い出になるまで』のリード曲。
(アルバム情報は、以下の公式サイトへ)

【収録曲決定!!】乃木坂46 4thアルバム「今が思い出になるまで」!!...|ニュース|乃木坂46公式サイト私たちには、超えなければならない目標がある!www.nogizaka46.com

2. ありがちな恋愛とは

この曲でのありがちな恋愛とは

そう知らぬ間に二人 別の道を行く

もの。つまりお別れする恋愛。

この年になると、恋愛の先には結婚があって、子育てがあって、老後があって...となる。
でも、世の中に溢れる「ありがちな恋愛」は、そういう未来とは別にあるんですよね。好きになった人、その全員と生涯を共にする訳ないですから(当たり前だ)。

とはいえ、

ありがちな サヨナラはそれでよかったと言い聞かせて
何回も'もしも'ばかり振り返るだけさ
本当は納得できてないってことだろう
後悔はいつだって意地との綱引き

と、どんなに「ありがち」で当たり前なことでも、お別れには迷いや痛みが伴います。
これからは「別の道」に進むとしても、人生の一部を「特別な存在」として一緒に過ごした事実は、良くも悪くも消えないですからね。
一口に「後悔」といっても、人それぞれだけど。
自分の人生を消費してしまったことへの怒りか...。
大切な(だった)人の大事な時間を奪ってしまったような自責の念か...。
別の道へ進まざるを得ないような状況への悲しみか...。

3. ありがちじゃない恋愛とは

「ありがちな恋愛」の逆だから、
同じ道を歩む、つまりは一生涯をともにする恋愛のことかな、と思います。

歌詞的には、「君」がたどり着いたみたいですね。

君はどうなんだろう?
望み通りか?(今は)
手に入れた夢の暮らしは
しあわせか?

何故、結婚=しあわせになるのか。
何故、子供がほしいと願うようになるのか。
生物学的には、種の保存のために子孫を残すことを求める、となるのでしょうか...。
私が色々と疑問に思う理由は曲の冒頭に詰まっています。

同じ方向に並んだ団地の窓に
いくつ しあわせが存在するか数えて
風に揺れている洗濯物の色味で
どんな家族なのかわかる気がしてしまうよ

洗濯物って生活のほんの一部なわけで。
そのわずかな情報だけで、「こんな家族」と想像できてしまうのは、
皆それぞれ、「家族とはこういうものだ」って思い描いているからだと思います。
だから、そのイメージに洗濯物の色味でちょっと味付けするだけで、団地の家族ができあがってしまう。
でも、その家族は本当に「望み通り」のかたちなのかな。

なんだか、怖いなと思いまして。
結婚したらしあわせを築いていくのが「ふつう」で、自分からその人生を望み、行動するのが当たり前の環境であることが。
結婚も子育ても、他人の人生に深く関わって責任を持つことなんじゃないかな、と最近は考えています。
もちろん、自分が今ここに存在するには、父母含め、たくさんの人が私の人生に責任を負って、育ててくれたからです。
でも、今の自分には責任を持つだけの覚悟はないし、「ふつうのしあわせ」を築く自信もないなーと、おんなじ形の建物を見ながら、ふと思ってしまいます。

なにはともあれ、両親のありがたみを感じる今日この頃です。

(引用部は全て、『ありがちな恋愛』の歌詞となっております)

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