しげ旅という沼にハマって足下の日本を見直してみた
ここ1ヶ月くらいハマって観ているYouTubeが「しげ旅」だ。どの動画もその国のリアルを日本人旅行者として伝えてくれている貴重なものだ。
コロナによる規制がなくなってからは、世界中をすでに110ヵ国ほども旅している。
貴重なのはその国の現地の生活ではなく、日本人が旅行者として行って、安全で必要最低限の快適さを確保しつつ、あくまで旅行者として現地を観光したり外食したりしていることだ。
いわゆる企画的に「⚪︎⚪︎してみた」系のYouTube動画ではない。
私はまだ「しげ旅」ビギナーなので、豊富な過去動画を延々と楽しませてもらっている。今まで行ったことのない国々の壮大な自然や、現地レストランのとんでもないボリュームの料理や、現地でしか飲めないであろうビールやワインなどのお酒など、興味が尽きない。
食べることが好きな私にとっては、「次どこに旅行に行こう?」と考えるときに、その場所に美味しそうなものがあるかどうかはとても重要な因子となる。いや、最重要事項かもしれない。そういう意味で、旅先で旅行者してちゃんと外食してくれる「しげ旅」は情報としてもとても参考になる。
それにしても毎回驚くのは外食時の金額だ。物価が高いと知っている国だと、この食事は合計一体いくらだ?とハラハラしながら予想している。
ところが、自分が「この国は発展途上国」「日本よりは後進国でしょ」と思い込んでいる国においても、外食代はめちゃくちゃ高い!のだ。しかも特別な高級店でなくて、ローカルの人がきているお店であってもだ。
このしげさんはかなりの量のお酒を嗜まれるとはいえ、それを差し引いてもほとんどの国は日本より高い。
日本の街のおそば屋さんや中華屋さん、チェーンのレストランなど、もしかすると一部の貧困国を除いて世界で一番安いかもしれない。サービスまでいれたらほぼ間違いなく最安だと言えるだろう。
それを「日本は安くて素晴らしい👍!いい国だ!」と喜んでいて良いのだろうか。
私には「日本やばいな…。」危機感として何とも言えない不安が湧き起こってくる。
飲食が安いということは、原材料費や人件費が安いということであり、それに携わっている人々の賃金が安いということだ。
今はまだファストフードやコンビニ、農場など日本で働いてくれている外国籍の方々も、日本の賃金が安いので他の国で働いた方がいいと思うのではないか?そうなったらただでさえ少子化で国内の労働人口が減っていっているのに労働力不足で回らなくなることは時間の問題だ。(すでに始まっているのだろうが…)
日本の政治家の方々には「しげ旅」を観て世界のリアルを知って、日本の立ち位置を考えて欲しい。日本はもはや経済先進国ではないということにめをさますべきではないか?今や日本で平均的収入の家庭は海外旅行に行っても外食すらできないのが現実だ。すでに日本からカップ麺など旅行先に持ち込んで食事代を節約しているという話はよく聞くようになった。それでは旅行に行った醍醐味が味わえないと私は思ってしまう。
「世界など見に行かずに一生日本にいればいいのだ。」という考えもあるかもしれないが、そんな呑気なことは言っていられない。他国からみたら、美味しくて、清潔で、いいおもてなしが安価に得られる国を放っておくはずがない。すでに一部侵蝕されつつあるが、海外からの客で予約が埋められ、日本人が行きたくても予約が取れないまでになってきていることもあると聞く。
良いもの、美味しいものが安いことを、安易に喜んでいられない。日本の外食文化は世界一であることは間違いない。継続できるようにするのは、提供者の努力だけではなく、恩恵を受ける私たちも協力的であるべきだと思う。サービスを受けるに相応しい礼儀と敬意を対価を払うことを喜んでできる大人でありたいと思うのだ。