イベントレポートDISK-Over Session vol.9 「レコード聴きくらべ十番勝負」その1:ハードロック2枚組ライブ名盤対決!ディープ・パープル『ライヴ・イン・ジャパン』vs.レッド・ツェッペリン『永遠の詩(狂熱のライヴ)』(1月24日(火)開催)
2023年第1回目のDISK-Over Sessionは「ハードロック2枚組ライブ名盤対決!」と銘打ち、ディープ・パープル『ライヴ・イン・ジャパン』と、レッド・ツェッペリン『永遠の詩(狂熱のライヴ)』の中から4曲ずつ選び、対決させて勝敗を決定するという、まさに対決方式で行いました。
審査員は会場のお客様!
10年に一度の寒波に見舞われたにも関わらず、会場の皆さんが熱く盛り上げてくださったおかげで、雪は降りませんでした!寒い中お越しいただき、ありがとうございました。
では早速「ハードロック2枚組ライブ名盤対決!」~南青山Baroom場所~を振り返りましょう。
演奏の素晴らしさは言うに及ばず、Deep Purpleの巧みな戦略が功を奏したのでしょうか。A面1曲目にキラー・チューンを持ってきた掴みの上手さ。会場の審査の結果、Highway Starの勝利となりました。
しかし個人的には、Rock And Rollに一票を投じたいのです。この曲からは、私の想像していた“ハードロック”のイメージを良い意味で裏切るような「開放的な明るさ」を感じました。もし、ライブの1曲目にこれを演奏されたら、たとえ初めて聞く曲であったとしても、無条件に会場全員が踊り出すと思いませんか?
いちばん有名な曲対決ということもあり、票が割れるのではという予想に反し、明らかにStairway to Heavenへの拍手の方が多かったんです。あのキャッチーなギターのイントロを擁するSmoke on the Waterを打ち負かしたStairway to Heavenの勝利の要因は、後半のジミー・ペイジの圧巻のギターソロでしょうか。或いは、ロバート・プラントの美しさでしょうか。
これは、スージーさんが「世界でもっとも短い10分25秒」と評したAchiless Last Standの圧勝。「なぜハードロックなのに水戸黄門?」と思われるかもしれませんので、まず「水戸黄門リズム」について説明します。有名な「水戸黄門」オープニング曲のイントロの “あの”
「ダッ ダダダダッ ダダダダッ ダダダダダダダダダ」のリズム(フレーズ)です。
「水戸黄門リズム」がこの2曲の中に何度も登場します。スージーさん曰く「ハードロックは水戸黄門だ」と。この対決は「水戸黄門成分」が大量に配合されていたAchiless Last Standに軍配が上がりました。
両者圧巻のパフォーマンスでした。結びの一番にふさわしく、結果は引き分け。2曲とも曲の途中にブルースセッションのような部分があることが特徴です。Whole Lotta Love は中盤以降に、Lazyは冒頭から楽器のソロ演奏が続き、中盤までボーカルは入りません。個人的にはLazyに一票。オープニングのギターとオルガンのソロ回しがクールで、特にオルガンのソロが本当にカッコいいんです。
さて、気になる「ハードロック2枚組ライブ名盤対決!」勝負の結果は――
2勝1敗1引き分けでレッド・ツェッペリンの勝利!
今回、ディープ・パープルとレッド・ツェッペリンを取り上げるにあたり、SNSで発信したところ、思わぬ友人から嬉しいリアクションがあり「この人がレッド・ツェッペリン好きだなんて知らなかった!」という新たな発見がありました。
「ハードロック」という、自分にとって新しいジャンルの「音楽のボキャブラリー」を多少なりとも身につけたことで、友人の違った一面を知ることができたのはとてもエキサイティングな経験です。
皆さんにも音楽を通して、是非この興奮を味わっていただきたいですし、DISK-Over Sessionにそのお手伝いができれば、こんなに嬉しいことはありません。
最後に、「DISK-Over Session」シリーズ、第10回記念大会は「1979年の邦楽はなぜ最強なのか?ナイト」に決定。ニューミュージックとシティポップとゴダイゴと紅白のお嬢と「舟唄」を南青山BAROOMが誇る最高級音響装置を通して美爆音で楽しみます。3月14日(火)19時~。
是非お越しくださいませ。
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