山田耕司句集 『不純』
山田耕司さんの句集『不純』は2018年刊行です。
装画が山口晃さん。(めっちゃかっこいいです!)
しおり紐が蛍光ピンクのとてもおしゃれな句集です。
山田さんの句は発想の飛ばし方が唯一無二。そのなかでも奥行きを感じる句が多い印象です。
俳句はどこにでもいけると思わせてくれる句集です。
煩悩やあやとりは蝶そして塔
肩に乗るだれかの顎や豊の秋
うぐひすや順番が来て巴投げ
南瓜切る浅撫でに撫でほめてのち
二階には泥鰌が足りてゐて静か
みつ豆の叱る側だけ泣きながら
冬雲よ海へ蹴り込む流木よ
ひとさまに剃らるる顔や雲の峰
地球儀の極はネジ留め茅舎の忌
ふるさとや玉にラムネの底とほく