セクトポクリットのコンゲツノハイク【2023年12月】 12句選
金木犀罠の如くに匂ひ立つ 山口昭男(「秋草」)
猪がまはりの闇を連れまはす 野名紅里(「秋草」)
いたづらに拾ふWi-Fi昼の虫 鎌田俊(「河」)
子規庵に鶏頭数へ直しゐる 武井まゆみ(「銀漢」)
海いろのゼリーを抱きて兜虫 櫛部天思(「櫟」)
解けつつ絡みつつ蛇つるみけり 木内縉太(「澤」)
初めてのサイダー顔の破れさう 山田牧(「磁石」)
身に入むや記念写真の生残り 布施伊夜子(「鷹俳句会」)
秒針の平らに回りたる白露 沼尾將之(「橘」)
登高や子は東西に別れ住み 新治功(「南風」)
満月を見るA4を筒にして 草野早苗(「街」)
みな荷物多し今川焼の列 竹内優(「むじな」)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?