第27回俳句甲子園公式作品集
2月23日(日・祝)に行われる「俳句甲子園フェス」に「蒼海」チームの一員として出場することになり、2024年の俳句甲子園公式作品集を読み直しています。
高校生のみなさんたちの俳句が魅力的なのはもちろん、文章も上手なのに感心しました。村上鞆彦さんの巻頭言「鶏頭の二句」は審査員としての正直な感想がとても良かったです。
以下、とくに好きだった句。(全国大会より)
ハンカチに圧して貧しき額かな 須藤臣人
馬肥えて遠くを見たり吾も見る 渡辺悠月
歌舞伎揚口に残りて鶏頭花 高木茉利
ハンカチ族ゆゑにきれいなこゑをもつ 太田惺
穴ありて暑のはじまりと思ふなり 工藤直樹
ハンカチや顔じゆう拭きて目の据わる 本間まどか
金閣に傘捨ててある暑さかな 岡智咲恵
ハンカチを引き出す飴のこぼれ落つ 吉岡心晴
稲妻や遠ざかつても大きな絵 新堀笙子
カットメロン角透けかけてをりにけり 森有沙
足組んで腕組んで暑に抗へる 福田匠翔
稲妻や奥歯を磨く音低し 田籠瑛
鶏頭やざわざわと脱ぐ雨合羽 服部亮汰
麦とろや味見の長き栄養士 塩島彰浩
ハンカチにわたしの顔を教へけり 大杉悠真
缶蹴つて未来永劫暑からん 寺田侑史
目の多き職員室を出て暑し 鎌田龍
海底も暑しと岩をタンと蹴る 坂本和香
蜜豆の缶ずつしりと栄作忌 澤村裕大
アイスキャンディー栄養ないし好き 知念ひなた