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山口昭男句集 『礫』
「秋草」主宰の山口昭男さんの第四句集。2017年から2022年の作品338句が収録されています。
俳句界注目の若い方たちがどんどん「秋草」に加入していて、すごいなと思っていました。(ツイッター情報。)
あとがきに「俳句は一人ではできないと強く感じた六年でもありました」とあります。結社の方々の句が山口昭男さんの句作の刺激になっているのだと想像しました。
第一句集『書信』の感想 ↓
第三句集『木簡』の感想 ↓
『礫』もお手本にしたい句がたくさんあり、作句の前に読みたい句集だと思いました。
とくに好きな15句を。
万力に一本の棒百千鳥
夏の月ロールキャベツに白き帯
白粥のごとき曝書の日ざしかな
もうすでに土なる筵梅擬
松脂の金のふくらみ神の留守
眼より炎のあがる目刺かな
塵取の内と外との桜しべ
籐椅子に霧吹のころがつてゐる
履歴書の小さな写真桐一葉
蟻の口開けば三角四角かな
筍にそのまま書いてある値段
僧逝きて僧の集まる今朝の秋
ゆつくりと氷の上をこほる水
油より掬ふコロッケ大文字
草の実の飛んで鰊が蕎麦の上