おうちで中華 - 腐竹拌西芹(湯葉とセロリの冷菜)
今日は、昔からの我が家の定番をご紹介しよう。日常的にも作るが、我が家で宴会をやるときにも大抵作る。なぜなら、下酒菜だから。下酒菜とは、酒が進む料理のこと。要は、優れた酒肴なのである。
とはいえ、酒を飲まない人もご心配なく。酒飲みにとっての「優れた酒肴」は、下戸にとっての「美味しい前菜」だ。絶対気に入ってもらえると思う。
腐竹拌西芹
fǔzhú bàn xīqín
ということで、腐竹拌西芹(湯葉とセロリの冷菜)。江南地方の料理だ。
用いる材料は、腐竹(中国湯葉)とセロリ。地味ではあるが、むっちりした肉厚の中国湯葉とシャキッとしたセロリの相性が抜群で、胡麻油の香りとコクが全体をまろやかにまとめる。
湯葉とセロリの香り・甘味・旨味をゆっくり味わったあと、紹興酒をちびりとやる。料理と酒の旨味が溶け合い、広がる。さあ、もうひと口。さあ、もう一杯。延々止まらなくなる。飲める冷菜、最高。
主張が強すぎる料理は、飽きが来る。こういう穏やかな料理こそが、実は酒の伴侶にはふさわしい。日本でも、ぬか漬けや冷奴で酒を飲むのと同じだ。その意味だと、中国の冷菜は酒肴の宝庫と言える。
冒頭の写真は最もシンプルな作り方だが、蝦米(干し海老)を加えると、香ばしさやコクが加わって、一段深い味になる。
今回は、蝦米(干し海老)あるなしの2パターンのレシピを載せておく。気分で作り分けて欲しい。
そうそう、腐竹(中国湯葉)ってなに?という方は、一度お試し頂きたい。力強い食感と旨味は、日本の湯葉とは別物。乾物なので保存が効き、汎用性も高いので、買って損はない。
セロリが美味しい今が、作りどきだ。
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