変身しなくてもいいんだよ
これで〜いいのぉ~ じぶん〜をしんじ~てぇ~
娘は、なぜか演歌風にアナ雪の主題歌を歌う。そして、そこら辺にある毛布やらバスタオルをマントに見立てて、役になりきっている。
子ども向けのアニメは、ヒーローやお姫様など、何かと「変身」に忙しい。
(ちなみに、この変身に使うおもちゃが高額で親泣かせである。)
変身したら、よりキラキラ度が増したり、足が速くなったり、強くなったりする。ヒーローになることは、今の自分よりも能力や魅力がアップ⤴した状態と言えるだろう。
私たちは、ヒーローに変身することに憧れる。
一方、現実の世界では、何か困ったことがあっても、ヒーローになって解決できるわけではないし、王子様が迎えに来てくれるわけでもない。そこには、何者でもない自分がいるだけだ。
ヒーローになりたい、と願うことは自由だ。
私たちは、大人になってからも自分を探して旅に出たり、自分以外の何者かになろうと、いろんなことをやってみて、とっちらかしたりする。
でも実際は、何者にもなれないと気づいてから、ようやく自分の人生がスタートするんじゃないかと感じている。
だから、ヒーローになれなくても落ち込む必要なんて、ぜんぜんない。
何者かになれなくても、困っている人や大切な人を助けたりできるし、お姫様になれなくても、ありのままの自分を受け入れてくれる人と、幸せに暮らすことだってできる。
そのままでいいんだよなー。でも、「そのまま」「ありのまま」の自分が一番分からないもんだよなあ。
と、変身したがる娘を横目に、そんなことを考えています。
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