日直業務の合間に学んだこと
院内発生の発熱の原因は、大きく分けて8つ。
感染症によるもの:5つ
・肺炎
・尿路感染 UTI
・術後創部感染 SSI
・腸管感染(C.diffisil)CDI
・カテーテル関連血流感染CRBSI
感染症でないもの:3つ
・偽痛風(ストレス下で起こる)
・薬剤熱
・血栓症
気管挿管をする基準は、ABCD
A:呼吸数、呼吸器が最低限のレベル
B:P/F、PaO2
C:血圧、尿量、降圧薬・利尿薬の使用
D:意識レベル
気管挿管は、7~10日以内しか継続できない。異物をずっと入れておくと感染源になるから。
それ以上要する患者には気管切開。
抜管の手順
① まずABCDをチェック
② 口腔内吸引
③ 胃内減圧
④ カフ空気を抜く
⑤ 声を出してもらって空気の通りをチェック
(気道内遺物により気道腫脹してしまう可能性があるため)
⑥ 抜管
⑦ O2マスクを着けて15分ほど見守る
⑧ 30分後に血ガス
呼吸器使用中で、酸素と二酸化炭素の指標になるもの
酸素:FIO2、PEEP
二酸化炭素:換気回数、一回換気量(プレッシャーサポート or IPAP-EPAP)
NPPVについて
NPPVのモードには2種類ある。CPAPとBIPAP
CPAPはPaO2低下したとき BIPAPはPaCO2低下したときや、CPAPで呼吸が改善しないとき
CPAPの効果
・虚脱肺に持続的陽圧 → シャントを減らす
・虚脱肺を膨らみやすくする
・胸腔内圧の上昇 → 前負荷を減らす(静脈還流量が減る)
・胸腔内圧の上昇 → 後負荷を減らす(心臓のポンプ機能を減らす)
高カリウム血症の時の対応
まず、採血時の溶血によるものでないか注意する。別の時間帯に取った同じ種類の検査でどちらも高Kだったら信用できそう。
① 心筋に働きかけて、不整脈の予防。
グルコン酸Ca カルチコール®を2分くらいかけてゆっくり静注。
② カリウムシフト
GI療法。インスリンの働きで細胞内にグルコースとカリウムが一緒に取り込まれる。ブドウ糖5~10gにヒューマリン®1単位。
③ カリウム排泄
生理食塩水とフロセミド
透析
敗血性ショックについて
ショックとは、簡単に言うと組織への低灌流。
敗血症性ショックは、血管拡張と血管透過性の亢進。→心拍出量増加
① 脳:意識レベル低下
② 腎:尿量 0.5ml/kg/h未満は尿量低下と考える
③ 皮膚:livedo、capillary refill 、膝の皿の上の皮膚圧迫して再充満時間が5秒以上
④ 乳酸:>2mmol/L
乳酸値はショックにおけるO2供給不足の指標。死亡率と相関する。
ショック以外で乳酸値が上昇するもの
・全身性強直痙攣
・CO中毒、CN中毒
・アルコール中毒
・リンパ腫、白血病