イシューと枠組み:GLOBIS学び放題で文章を鍛える(14)
イシューと枠組みとは
イシューとは「今、ここで答えを出すべき問い」のことであり、求められている回答を論理的に導き出すことです。そのためには具体的論点をもれなくリストアップして、回答(それぞれの結論)を出すことが大切です。それぞれの論点を「枠組み」といいます。
基本的内容は「グロービス学び放題」にてわかりやすく15分程度でまとめられています。
イシューと枠組み ~論理思考に必須の基本概念~ | GLOBIS 学び放題
もう少し詳しく・個人的留意点
論点に「もれなく」と単純に記載しましたが、これが実は一番難しいことだと思われます。自分の常識、会社のドメイン、社会的認知等、範囲が広がるほど複雑になります。
現時点で目指す合格点、ゴール、がどこにあるのか? そこで終わってしまうのか、それとも更なる高みを臨むことができるのか? 次回には今回の経験や実績を活かすことができるのか? といったことを含め、関係者との合意が大切だと思います。また、自社だけではなく、他社動向も大切です。
たとえば、A1という商品があまり売れないので、プロモーションを行うとします。自社製品のプロモーションのノウハウ(価格、期間、宣伝方法等といった論点)を活かすだけでは十分ではないですね。A1商品の市場(他社状況、業界環境等)等も把握した論点も必要だし、その情報を加味しないと次に生かすことができません。他社がA1よりも良い品質のCを安価でプロモーションしていれば、別の作戦が必要です。
自由記述問題
あなたは明日、仕事で終日外出の予定です。ランチの時間は自由にとってよいことになっています。
イシュー1:いつランチをとるか?
イシュー2:ランチに何を食べるか?
という2つのイシューに対して、それぞれどんな枠組みで考えますか。なぜその枠組みで考えるのか、理由とあわせて記述してください。
回答(496/500文字)
仮定1=食事時間の有無
予定詳細(アポイントの時間、移動時間及び移動方法、昼食時間)を確認
時間無=移動時間を利用した簡単な食事(サンドイッチやおにぎり)に限定。もしくは欠食(エナジードリンク等一瞬で補給できるもの)の可能性有。
時間有=一人、同僚と一緒か、アポ相手と会食の可能性有無複の確認を確認。
=場所(先方の会社付近、それ以外)の確認。その地のレストランの把握。
仮定2=誰と一緒か
相手次第で場所やコストの対応
一人もしくは同僚と一緒=時間があれば現地の地元料理を食べ、先方との雑談に花を添える。
アポ相手が顧客=先方が同意すればこちらの支払いで先方の希望するレストランにて食べる。食べるものは定食をベースとして安すぎず、先方が選びやすい空気を作ることが大切。
自分が顧客=先方からランチの提供があれば快く受け、先方に合わせる。選択の余地があれば、定食で一番安価な物を選ぶ。支払い時、領収書を受領するかどうか見て、なさそうであれば割り勘を提案する。
いずれにせよ、定食を食べる理由としては、オーダーしてから出されるまでの時間が短いので、相手を待たせることがない。一番無難な選択肢である。
AIコメント(改善部分)
改善の点としては、もう少し論理的な展開や根拠を示しながら、選択肢を具体化することで、より説得力のある回答になるかもしれません。例えば、なぜそのような選択をするのか、どのようなメリットがあるのかを明確に説明することで、回答の一貫性や説得力が向上するでしょう。
振り返り
今回は想定に応じて柔軟に対応するという、かなり模範的な回答をしてみました。グロービスのAIフィードバックは、想定を細かく設定してその回答を記載すると、想定に応じた最善の回答案との違いを示してくれたりします。
また、ほぼ同じ回答をしても、フィードバックする視点が違っていたりもします。 こういった、業務から少し外れた問題の場合には、すこし大げさに想定を行って回答してみても面白いかもしれません。 (近くに有名なすき焼き屋がランチのみ破格で営業していあるので、早めに仕事を終わらせて1時間並んで堪能した、という回答もOK。 「食レポの仕事で」という前提であれば「4件はしごして」という回答もOK。ポイントを抑えるだけではなく、前提条件を色々と考えることをも楽しめる問題でした。
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