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ぼっち小娘がロースクール入試をギリギリ耐え抜いた話②

こんにちは。ちいむすめです。
前回に引き続いて、ロー入試の記事です。今回は計3校のうち、1校目、2校目の受験前日~受験当日の様子をお届けしたいと思います。本当は3校全部書く予定だったのですが、あまりに長くなってしまったので分けることにしました。



1校目

 1校目は私立で、正直ちょっと舐めてました。ここまで約6カ月しか勉強していないのに。
 完全に舐め切っていた私は、夜行バスで当日の朝に試験会場地につくというアホすぎるスケジュールを敢行。見上げた度胸とはまさにこれのことで、試験中に眠くならずに済んだことだけが不幸中の幸いでした。
 当然試験場が開くのは数時間先の早朝に到着しているため、ひとまず駅の近くのカフェで朝食。空調が効きすぎてめちゃくちゃ寒かったのを覚えています。常識の範囲内でゆっくりドリンクを頂きながら、ひたすら論証集を読んでいました。
 寒さに耐えかねてだったか、長時間居座る非常識な利用者にならないためだったかよく覚えていませんが、開場時間よりも数時間早い段階でカフェを後にして、駅ビルへ。試験会場が寒すぎた時のために上着を買おうかとユニクロを覗いたり、意味もなく薬局に入って新作コスメを眺めたりしていました。世界一無駄な時間だったと思います。
 何とか時間をつぶして、移動。到着直前でお昼ご飯を買い忘れたことに気づくものの、見渡す限りコンビニはなく、駅まで戻るのも面倒くさくなって諦めて会場入りしました。さすが私立なだけあって、会場は広くてきれいでしたね。受験者の数もそこそこいて、この人たちはどのくらいデキるんだろうかと不安になったものの、自分の斜め前の方の席に座ったステテコみたいな短パンにビーサンで来ている受験生を見てなんかもうどうでもよくなりました。
 と言いながら、いざ注意事項のアナウンスが始まって参考書をカバンに仕舞ったあたりで自分がめちゃめちゃ緊張していることに気づいてしまいました。本当にめっちゃ緊張していた。自覚したらもう止められない。なんとか自分を落ち着かせようとして、何を思ったか粗品の「バイトでぇぇす」のネタを頭の中で何度も反芻していました。効果があったかはわかりません。いや、多分なかった。
 脳内カオス状態で試験は開始し、案の定1科目目の民法でよく知らない論点が出てきてパニック。とりあえずなんか書いとけの精神で答案用紙を埋め、提出。続く憲法でも、超有名判例をよく覚えていなかったせいで、問題となる権利を間違えて書いてしまいました。恥ずかしすぎる。そのほかの科目は、当時の私曰く事故らなかったようだけれど、訴訟法2つで試験時間の半分弱を余らせていたので、論点を落としまくっていたに違いないでしょう。
 これでも、試験後の電車の中でちょっとだけ受かった気でいたので、ほんとうに正気の沙汰ではありません。


2校目

  2校目は初の国立。学校自体の難易度も上がって、さすがにちゃんとしたコンディションで受けなければと思い、前乗りすることにしました。と言っても、移動手段は夜行バスであることには変わりなかったので、チェックインまでの時間は途方もなく暇でした。2件のカフェを渡り歩き、思い立ったが吉日だと言い聞かせて神社にお参りに行って、なんとなくで博物館にも行きました。とにかく時間をつぶすために必死でした。博物館はなかなか面白かったです。
 15時にホテルにチェックインしてからは過去問の傾向から、出そうなところに絞って論証に目を通したり、ちょっと問題を解いたりしました。途中で夜ご飯を買いにコンビニへ。目当てのものが見つからず、4件くらいハシゴした挙句、別の物で妥協しました。あの時の自分の執念たるや。おそらく緊張でちょっと様子がおかしくなっていたのだろうと思います。
 日付が変わる少し前に眠りにつき、いつもより少し早めに起きて支度。行ったことのない駅が最寄だったので、早めに着けるように出発しました。ナビに従って歩いて行って、到着したのはデカくてきれいな建物。いかにも会議室が入っているような感じで、意気揚々と中に入ると立て看板には放射線学会とかなんとかという、絶対に私には用事の無い案内が目に入りました。はいそうです。会場を間違えました。でも、地図アプリは目の前の建物を指しています。別フロアという様子も見られず、半泣きで受験案内をカバンから引っ張り出して、試験会場名を確かめてみるものの間違っていない。どうしようどうしようとパニックになりながら、似た名前の別の建物がヒットしていることは察し、いろいろなパターンで検索をかけていると現在地から少し離れた別のビルがヒットしました。画像も確かめてみると、受験案内に掲載されているそれと同じでした。マジで紛らわしい名前の別の建物があるなら注意書きしておいてくれてもよくない?と安心した反動で内心悪態をつきながら大急ぎで会場に向かい、なんとか遅刻することなく会場入りできました。
 県を跨いで2会場に分けて試験が行われていたので、1校目に比べると人数は3分の1程度でした。さすがにビーサンの受験生もいませんでした。
 試験の出来としては、憲法で正確に定義が書けずにニアピン作文をしたのと、2問目の出題趣旨がわからず、お気持ち表明作文をしました。民法はまさかの家族法からの出題があり、頭が真っ白になるも条文引いたら意外と簡単だったので救われました、多分。そして、付け焼刃もいいところの会社法は5問中3問はわかったものの、1問はさっぱり何を書いていいかわからず白紙、もう1問は条文の要約みたいなことをしてタイムアップ。
 半分開き直って最後の刑事法。刑法は可もなく不可もなくという感じで、何を思って解いていたかほとんど記憶がありません。唯一覚えているのは、後ろに刑訴が控えているというのに、刑法で試験時間の6割を使っていて焦ったことくらいです。多分余計なことを書いていたのだと思われます。最後の刑訴は前日に出そうだなと思って確認したところがまさしく出て、かなりテンションが上がりました。若干ニヤニヤしてしまった気がしなくもないです。ニヤニヤしながら試験官と目があってしまったのですが、マスクをしていたのでたぶんバレていないでしょう。
 帰りの電車は、刑訴の出来が良かったことに浮かれ、会社法と憲法が耐えればワンチャンあるのではなどと思っていました。



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