自己紹介|家が小さいと感じてる人へ
もっと大きな家だったら快適に暮らせるのに。
InstagramやYouTubeで見るようなすてきな部屋と自分の家は無縁。
子どもがいたら理想の暮らしなんてちょっと無理。
そんなふうに、いまの暮らしを諦めてしまっているなら、ちょっと立ち止まって話を聞いてください。
ぼくはこのnoteを通して「子育てできる小さな暮らしの部屋づくり」の秘訣をお話していきます。
小さな家だからこそできる、コンパクトで快適な暮らしがあります。
小さな家だからこそ、シンプルに暮らしを洗練させやすくなります。
小さな家だからこそ、暮らしを自分の好きなもので満たしやすいです。
いまは、あえて小さな家を選ぶ人もたくさんいます。わが家もそうでした。
家が小さいこと、理想の間取りじゃないことを悲観するんじゃなくて、家が小さいからこそできるシンプルで心地よい暮らしに気がついて欲しい。
暮らしを変えたい。
家を心地よくして自分の人生を明るく好転させたい。
小さい家をめいっぱい満喫したい。
小さい家が理由で子育てを諦めたくない。
そう思った方は、ぜひこのまま読み進めてください。
ぼくと一緒に、小さい暮らしを生まれ変わらせていきましょう。
𖠿 小さい家でも、家族みんな快適に暮らす
はじめまして。”ちいくら”です。
”ちいくら”は、”小さい暮らし”の略で、ちいかわとは無関係です。
ぼくはインテリアコーディネーターとして2006年から18年ほど活動をしています。9年前に子どもが生まれてからは、とくに子育て家庭に向けて、子育てしやすい部屋づくりをしてきました。子育て家庭だけでもこれまで800件以上のプランニングを行っています。
また、2011年にNPOを起業。「家事シェア」という言葉をつくり、広める活動を行ってきました。
ぼくはいま、都内45㎡の小さな家に家族3人で暮らしています。
いまの家は暮らしはじめて4年ほどになりますが、じつはその前は大きな家に住んでいたのです。
当時、子どもの教育のために移住した京都では100㎡以上もある広々とした家でした。
そこで3年間過ごしたのち、今度は妻が東京のとあるスクールの理事長に就任することになり、子どももその学校に通うこととなり、東京へUターン移住。
このときに、いまの小さな家へと引っ越しをしました。
ところで、なぜわざわざこんなに小さな家に引っ越したのか。
それは、小さな暮らしへの憧れと、挑戦をしてみたかったからです。
𖠿 子どもが産まれたら家はどんどん大きくしなきゃ?
一般的には、子どもが産まれたら引越し先は「いまよりも大きな家」を目指します。もちろん、予算や仕事の都合でそううまくアップサイジングができるとは限りませんが、部屋を広くしたいというのが親心でしょう。
でも、本当に家を大きくしていかないと快適に暮らせないんでしょうか?
家が大きくなれば物はどんどん増え、自分たちの中にある「これくらいないと困る」という思い込みも強くなっていきます。その強い執着に際限はなく、もっともっとと欲しがる気持ちはふくらんでいきます。
これは、ぼく自身がまさにそうでした。
京都から東京へと移住するとき、不動産サイトを眺めながら、せっかく広々した家に住んでいるのに、家が狭くなることが本当に嫌で嫌でしかたなかったのです。
家が大きくなるときは、あんなにワクワクしたのに。家が小さくなるときは、こんなにも嫌な気持ちになるなんて。
そんなぼくの価値観を変えてくれたのが「あえて選んだ狭い家」という本。
この本にはせまい家で工夫しながら暮らしている人たちの生活が載っています。
いわゆるミニマリストでもなく、好きな物に囲まれながら家族で暮らしている様子は、ぼくをとてもワクワクさせてくれました。
そして「どうせ家は狭くなるんだし、だったら思い切って家族みんなで暮らせる最小サイズへとシンプル化してみよう」と決めました。
𖠿 家の優先順位をハッキリさせる
家選びはどこに優先順位を持ってくるか、がとても大事です。古くても広い家だってあるし、キレイで広いけど立地が合わないこともあります。予算さえ無尽蔵なら、全部そろった家だって選べるけどそうもいきません。
そこで「広さ」以外の条件にはこだわって、家を選びました。
予算内で、通勤通学の立地がよくて、戸建て、そして完全リフォーム済みでほぼ新築。だけど、狭い。
そして、わが家の小さな暮らしがはじまりました。
𖠿 7.5畳の小さなLDK
(表記はLDKでしたが、ぼくは絶対にDKだと思ってます(笑))
引っ越し直後の「生活できるのかな?」という状態から、3ヶ月でだいぶコンパクトに暮らせるようになりました。いまはTVも捨ててプロジェクターにしていたり、ファミリーライブラリーもガラッとモヨウ替えしています。
引っ越し後ですら不安でしかたがなかった小さな暮らしに、数カ月後には家族全員満足。家が小さくても家族みんなで心地よく暮らせることを実感しています。なんなら子どもの友達も遊びに来るし、何人もでお泊り会なんかだってしています。
たしかに狭いし、もっと広ければなと思うこともありますが、あえて小さな暮らしをしたことによるメリットもかなりありました。
𖠿 小さな暮らしから、ぼくたちは豊かになる
① 物との向き合い方や、選び方が洗練されていく
家をダウンサイジングするにあたって、それまで持っていた物を徹底的に取捨選択していきました。何しろ家に入り切らないんだから選び取れる物は少なく、処分しなくてはならない物が大量でした。
たしかに、処分するにあたっての痛みはありました。でも、家具にしろ何にしろ、本当に大切で気に入っていて捨てられない物って自分で考えている以上に少ないものです。
むしろ、お気に入りではあったけど十分に使い切って古ぼけていたソファや、本当はもっと違うのが欲しかったけど、予算や必要性に迫られて妥協して買っていたテーブルなど。「つぎに買うときは、もっとしっかり選んで本当にお気に入りの物にしよう」と決意をあらたにすることができます。
そして、じっさいに小さい家に引っ越すと、置ける家具や物には強い制限がかかります。とりあえず買う、なんとなく買う、安かったから買う、こうした適当な買い物はできなくなります。
そのおかげで、物を買うときに真剣に向き合うようになりました。
デザインだけじゃなく、その物が生まれたストーリーや生産者の想いにまで気持ちを巡らせます。だって、わが家に置ける数少ない物だから。
家具だけじゃありません。洋服や小物、本や文具にいたるまで。
自分にとって欠かせない物だけを選ぼうとするクセが自然と身につきます。
② 「いつか」のための買い物をしなくなった
「いつか使うかも」「いま買わないと損かも」そうした気持ちでSALE品や、あったら便利そうな物を買ってしまうことがなくなりました。
不安による買い物は、そのものが必要であるというよりも、満たされなさを埋めるための買い物なのだと気が付きました。
だから、消耗品であっても本当に自分が欲しいと思える物を選ぶように。
それはべつに、高価な物である必要はありません。100均の物でもいいし、ファストファッションでもいい。価格や、誰かの真似事ではなく、自分や家族の価値観で物を選ぶようになりました。
③ 等身大の豊かさを手に入れられた
いまの時代、物をたくさんもって、大きな家に住むことこそが豊かさだと思う人は少なくなったかもしれません。
でも、自分の価値観と実生活は必ずしもイコールではありません。
ミニマルな暮らしをしている人の豊かさに憧れつつも、欲しい物をちゃんと手に入れたいし、広大なお屋敷じゃなくてもそれなりに広い家に住みたい。そう思うのは自然なことかもしれません。
ですが、家が大きくなっても、欲しい物が自由に買えるようになっても散らかり放題で、雑多な暮らしをしているのなら、その家はストレスの元となってしまうでしょう。
大事なのは、高価な物や広い家ではありません。そこに住む自分自身が、心地よいと感じる豊かさを知っているかどうかです。
それを知るのに、小さな暮らしほどお手頃なものはありません。
家が小さいと片付けが大変で難しいと思いますか? 家や収納がもう少し広ければもっと片付けられるのにと思うでしょうか?
でも、それは完全に間違っています。そう考えているとしたら、家が大きくなっても同じように散らかっていくでしょう。それはしょせん、時間の問題でしかありません。
自分の身の丈にあった暮らしに合わせて、物を取捨選択していくこと。
それが、豊かさを知るということです。
旅をするとき、大きなリュックを持っていれば必要のない物まで「念の為」と詰め込んでしまいがちです。そこに詰め込んでいるのは必要な物じゃなく、不安を埋めるための物です。その結果、荷物が重すぎて旅が苦しくなります。
リュックが小さければ、本当に必要な物を厳選するしかなくなります。そこに詰め込む物は絶対になくてはならない物であり、確実に使うであろう物です。そして、足りない物は様々な創意工夫をして乗り切ろうとします。その結果、身軽に旅を楽しむことができます。
家が小さいということは、まさにこの小さなリュックです。
自分の家にある物が厳選され、必要で大切な物ばかりになり、足りない物は様々な創意工夫で乗り切ることができるようになります。
𖠿 広さ、お金、センスがないことより、大切なこと
僕はこれまで、インテリアのプロとして様々なお客様の家をコーディネートしてきました。
広い家で予算もたっぷりあるご家族もいれば、小さい家で予算もあまりかけたくないご家族もいます。ですが、家の広さや予算の大きさは、その人にとっての心地よい暮らしとはまったく関係ありません。
そんなふうに「あれもない、これもない」と思う必要はありません。事実、そんなものは別にひとつもいらないのですから。
これらは全部、ただの誰かとの比較でしかありません。
よその誰かと自分の暮らしを比較している以上、永遠に満足のいく幸せな暮らしはできないでしょう。
あなたに必要なのはただひとつ。
自分を心地よくしてくれるもの・ことへのセンサーだけです。
自分がどんな空間が好きなのか。
好きなカフェの雰囲気とか、どんな場所が落ち着いて時間を過ごせるのか。何となく「いいな」と思うだけじゃなく、ピンときたらその空間の特にどんなところが好きなのかに想いを巡らせてみましょう。
また、どんな物にテンションが上ってしまうのか。買ったときにワクワクがとまらなくて、届いた瞬間ウキウキと開けてしまう物はどんな物なのか。
小物、洋服、雑貨、ガジェット、花、なんだって構いません。届いたのにしばらく開けもせずに放置しておくような物じゃなく、本当にあなたを心地よくしてくれる物は、届いた瞬間箱を開けるのももどかしくなるほどにワクワクしてしまう物のはずです。
あなたにとっての心地よさ、自分らしさを生み出すのはこのセンサーへの感度の高さだけです。そして、そのセンサーに素直に生きるという覚悟です。
その他の知識は、僕がこのnoteで伝えていきます。
などなど。空間づくりには、たしかに専門的な知識が不可欠です。
人間工学を勉強していなければ、必要な家具や動線の寸法を誤ってしまうかもしれません。心理学や行動経済学の知識は、家族とのコミュニケーションや片付けの習慣化に力を発揮してくれるでしょう。
だからといって、それをあなたが1から学ぶ必要はありません。自分の家を快適にするために必要な最低限の知識をつまみ食いして、その都度活かせればいいだけです。
こうした専門的な空間づくりの知識は、あなたが好きセンサーで選択したものをブーストさせます。ですが、あなたが「何を好きなのか」。これだけは、どれだけ専門知識を身に着けてもどうしようもありません。それは、自分で見つけていくしかないのです。
だから、自分の「好きセンサー」を磨き、自分の「好き」を見つけてください。
僕が、あなたの代わりに好きをブーストさせる知識をいっぱい学んで伝えていきます。
家が小さい。予算をあまりかけられない。
それをデメリットととらえる必要はまったくありません。
家が小さいからこそ、本当に好きで大切な物を選ぶ感度が高まります。
たくさんの物がなくても、暮らしを満たすことができるので、予算も最小限で済みます。
好きな物を好きなときに、好きなように買えることは確かにうれしいかもしれません。ですが、手にするためにじっくりと時間をかけ、その間も気持ちが変わらず、そしてようやく手にした一品は、手にした後の向き合い方だって違ってきます。
急ぐ必要なんてありません。
小さい暮らしを手に入れるために費やした時間は、あなたにとって永遠の資産になります。そして、暮らしが変わったときも、心地よい暮らしを作り上げるための羅針盤になってくれるでしょう。
𖠿 小さな暮らし、おめでとう
僕が定義している小さな暮らしには、平米数の制約はありません。
50㎡は小さくないよ、とか100㎡だってまだ小さいよ、とか。どの広さがその人にとって小さくて、大きいのかはそれぞれの価値観です。
そうじゃなくて「家がもっと大きければ」と気持ちがすさんでしまう。それがあなたが小さな暮らしへ足を一歩踏み込んでいる証拠です。
そのまま「もっと、もっと」のぬかるみへとはまり込んでしまうのか。
そこから小さくても豊かな暮らしをコントロールできる自分へと変わっていくのか。
いまの家のままでも、家がいまよりも小さくなってしまったとしても。
いまよりもずっと心地よい暮らしができるようになれば、大げさじゃなく、人生そのものが心地よいものへと変わります。
僕は自分が実際に小さい暮らしをはじめてみて、それを実感しています。
家の大きさにとらわれない豊かさがあることを、このnoteを通してめいっぱい伝えていきたいと思います。
ここまで読んでくださりありがとうございました!
こんなに長い文章を飽きずに読み進めてくれたあなたとは、ぜひ一緒に小さな暮らしを楽しめる仲間になっていきたいです。
できたてホヤホヤのまっさらなアカウントですが、どうぞよろしくお願いします。