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麗澤大学国際学部×地域新聞社 学生フリーペーパーの発行を目指して
2024年11月18日、麗澤大学(千葉県柏市光ヶ丘2-1-1)国際学部 国際学科のジャーナリズムゼミにおいて、地域新聞社社員が講義を行う機会をいただきました。
麗澤大学と地域新聞社の関係は、約1年前、『ちいき新聞』の愛読者でもあるモーガン,ジェイソン マイケル(MORGAN, Jason M.)准教授が地域新聞社本社を見学に来てくださったことから始まります。
『ちいき新聞』の制作現場を見学
柏市にキャンパスを置く麗澤大学。留学生が多く、日常から語学力・国際性が身に付く環境にあります。国際学部のコンセプトは、「異なる価値、異なる文化、異なる学問領域をつなぐことで、現代社会が抱える複雑な課題に多角的・多視点的アプローチを試みる」。そんな国際学部で、日本史と法社会学史を専門にされているモーガン准教授が、ゼミ生を連れて地域新聞社にやってきたのは2023年秋のことでした。
モーガン准教授のジャーナリズムゼミでは、留学生を含む学生がローカルの課題について取材・執筆を行っているとのことで、ローカルメディアの現場を見学したいというご相談を受け、本社にご来社いただくことになったのです。
当日は、モーガン准教授と香港からの留学生2人が、編集部や制作部などの仕事を見学。編集部の社員が、『ちいき新聞』の紙面がどのように作られているか、記事の取材方法などをお話ししました。
日頃から『ちいき新聞』を愛読してくださっており、「グローバリゼーションの中で忘れられがちなローカルを大切にしている地域新聞社のさまざまな取り組みは、改めてすてきだと思いました」という感想をくださったモーガン准教授。それから約1年後、「麗澤大学の“キャンパスペーパー(学生が作るフリーペーパー)”を立ち上げたい」というご相談をいただき、今度は地域新聞社社員が麗澤大学を訪問することに。現役編集者と元編集・現広報担当者の2人で講師を務めさせていただきました。
「伝わる広報紙の作り方」を講義
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モーガン准教授にキャンパスペーパーの構想を伺ったところ、判型やフォーマットは『ちいき新聞』と同じようなタブロイド判、主なターゲットは麗澤大学の学生とのこと。また、スマートフォンやSNSなどの影響で、人と人とのリアルなコミュニケーションが希薄になっている傾向があるため、学生間の「共同体」意識を育むツールとして、デジタルではなく、あえて紙媒体にしたいというお話もいただきました。
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モーガン准教授も学生さんも媒体作りは初めてということで、ゼロからのスタートです。そこで、今回の講義では「伝わる広報紙を作ろう」というテーマで、はじめの一歩を踏み出す際に大切な考え方をお伝えしました。
主な内容は以下の通り。
企画の手順
ペルソナ設定の仕方
コンセプトの決め方
編集方針の決め方
記事ネタの探し方
PDCAの回し方
レイアウトの組み方と紙面作成のコツ
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実際に『ちいき新聞』の記事事例や、地域新聞社の社内報などもお見せしながら、学生さんとディスカッションを行い、少しずつキャンパスペーパーのイメージをクリアにしていきました。
学生フリーペーパー発行までをサポート
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受講したゼミ生は6人。中国や韓国からの留学生が主で、日本語を勉強中の学生さんには少し難しい内容もあったかもしれませんが、「学内イベントのお知らせを入れたらどうか」「多言語で展開したらどうか」などと、良いアイデアも出ていました。
いろいろとテクニカルなお話もさせていただきましたが、講師が一番伝えたかったことは、「まずは作り手が楽しみましょう」ということです。作り手のわくわく感は、読む人にも伝わるものだと思っています。
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学生さん自身の情熱が形になった結果、どんなキャンパスペーパーが出来上がるのか、とても楽しみにしています。地域新聞社としても引き続きサポートしていく予定です。
我々のノウハウがこのような形で役に立てるとは思ってもいませんでした。他にも地域の教育現場において何かお力になれそうなことがありましたら、ぜひご相談いただければと思います。
麗澤大学の皆さま、貴重な機会をいただきありがとうございました!
このnoteを書いた人:広田みずほ( X / Web記事 )
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