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女とキャリアと子ども

大学を卒業して社会に出て、8年半。

新卒で入社した会社に今も勤めている。

毎日毎日楽しくて、良いことばっかり、だったら良いのだけれど、全くそういうわけでもなく、人並みに、良いことも悪いこともあるし、できるようになったこともあるけど、できていないこともいっぱいある。

そうやって継続してみてわかることもあるもんだな、と特に泣きたくなるほど嫌なことがあるとその後にいつも思う。

これから先どうしたいか、考えないわけでもない。だけど、それ以上に、今いる環境をもっとよくしていきたいとか、後に続く人がもっと働きやすい環境を、とか一丁前なことを考えたりもする。

それと同時に、会社に所属し続けるということが、これから近い将来に経験したいなと思っている、結婚や出産という大部分の女性が当たり前のように意識するこの領域が、どこか非現実的にも感じる。

それってどこから来ているのだろう。

一つは、今働いている先輩の多くが、独身だったり、子どもがいないということ。でも、子どもがいる先輩だっている。そんな先輩たちがどうやって子どもを持ちながら仕事をしているのか、家庭を両立してきたのか、知らないからだろう。

二つめは、勤務時間の問題。私の子どもは、ご飯を一人で食べるのだろうか?パパと二人で食べるのだろうか?就寝時間は何時なのだろう。時短勤務もあるし、そこまで心配しなくても何とかなるのかもしれない。

三つめは、子どもが体調を崩した時に、私が休まざるを得ない場合、迷惑をかける可能性が増えるんじゃ無いか、ということ。病理保育なんかもあるみたいだけど、それでも、病気の子どもを置いて仕事に行くことが果たして正解だろうか。でも、私がいないことで迷惑をかける人が少なからずいるんじゃないか。いや、確実にいる。

それから、そもそもゼロの問題として、こんなに子どもができて、産まれた後のことを想像しているけれども、私は本当にちゃんと妊娠できる体なのか?結婚するのか?一人で子どもを産み育てるのか?子どもを一人で産み育てるとかできるのか?いろんなことを想像してみて、結局面倒になって、ま、なるようになるか!と思ってしまったり。それ以上考えて思い悩んでももちろん無駄なんだけど、でも、確実に、子どもを産むという選択肢に対してのタイムリミットは刻一刻と迫ってきている。

ああ、女はどうしてキャリアが波に乗ってきたタイミングに、仕事と出産・育児という自己実現ツールを同時に突きつけられるんだ。

わかった、私がお腹を痛めて産むから、時々、男性のお腹の中に、赤ちゃん預けても良いかな?とか言えたら良いのに。

十月十日お腹の中でも大事に大事に育んで、その後、ママになることで、それまでの私から変化していく。嬉しいことでもあり、私という存在から、〇〇ちゃんのママになる。悪いことじゃ無い。だけど、どこか、一人の人間としては、私でなくなるような感覚もあるのでは無いか?

今を捨てるわけじゃない。今がずっと続くことはないから。無常なの。この世界はすべて。

予想できないから面白いのが人生かもしれない。

だけど、予想できないのに、タイムリミットを設けられているということは、結構残酷だとも思う。

女性が働きやすい世界って、どんな世界だろうか。

私が今日思ったのは、持ちつ持たれつ、お互い様、という考え方が浸透している世界。それは男女関係なくなのだけれど、あなたが無理できない時は、私が代わりにやります!という気持ちをお互いが持つということ。

これを押し付けられている、とか負担が増える、とかそういうふうに考えてしまう人が一人でもいたら、成り立たない。だから、もしかしたら企業にできることは、人を一人でも多く採用して、いつでも誰かをサポートできる体制を整えておくこと。でも、それじゃ、人件費ばかりがかかってしまうのでは?とも思う。

そうなると、一番良いことは、人が育っていくことなのかもしれない。自分自身も、その役に立ちきれない時期があっても、大丈夫安心して!と言ってもらえるような存在であり続けられるようにすること。そして、男性も女性も関係なく、体調を崩して迷惑をかけてしまうこともある。そんな時に、快く受け入れてもらいたいなら、今、困っている人を快く受け入れてみよう。

なんだか、とっても初歩的な答えに行き着くのだけれど、結局そこなんじゃないかな。

人は一人じゃ生きていけない。支え合って人という漢字ができているように。

私は、今自分ができることを精一杯して、できないと思っている人を支えていこう。そうやって、私がしていくことを、いつか後輩がさらに後輩に還元してくれたら良いかな。

子どもがいない人生というのも、良いかもしれない。

どんな人生もきっと素晴らしいんだと思う。もちろん、悪い日もあるけど、だから良い日が輝く。そして、きっと、右肩上がり。一時的に下がったとしても、最終的に良くなる。人生をグラフにしたら、きっと株価のチャートみたいになるよ。



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