転校後〜精一杯の強がり〜

転校先の学校は
それまで通っていた学校よりも新しく
きれいな校舎
転校生ということで
勝手に人が集まってくる。
物珍しさに集まってくる人達に
なかなか心が開けない。
今まで男の子たちと
キックベースやゲーム
近くの森の探検や秘密基地作り
体を使って思いっきり遊んでいた私は
女の子達と一緒に
お人形遊びや恋バナ
室内遊びや人の話でキャーキャー言う事が
苦痛で仕方なかった。
そんな中転校前の学校へ
手紙を書きなさいと母に言われた。
何を書こう…。
寂しい。会いたい。帰りたい。
でも書いた手紙は母も読む。
余計なことを書いたら
家を追い出されるかもしれない。
産まれたばかりの1番下の妹
有華の面倒にも慣れてきた。
そんな思いはしたくない。

そして私は手紙に
精一杯の強がり
学校も綺麗でイジメもない
みんな仲良くしてくれてて
新しい家も綺麗で
少し寂しいけど
転校してよかった


そういう内容をひたすら綴った。


ホントは辛いよ。
寂しいよ。
仲良くしてくれた友達に会いたい。
みんなに会いたい。
森で遊びたい。
そう言えてたら
何か変わったのかな…。


そんな思いを抱えながら
時に理不尽に殴られ、蹴られ
父と母の喧嘩に巻き込まれたり
3時間寝ずに立たされたり
相変わらずの暴力だったが
抗う気持ちにもならず
小学校生活を過ごした。

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