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星になりたい。





大好きで、心の底から尊敬しているアーティストのライブに行ってきた。
あまりにも心が動いて、
いっろんなことを考えて
そして心に決めたことがあるから、今
その勢いをちゃんと言葉にして、
何があっても忘れたりしないように、
そして自分の中だけにとどめて、また逃げたりしないように。
ここにしっかり残しておく。






9月15日。
今日(正しくは昨日)、SEKAI NO OWARIのLIVEに行ってきた。
コロナ前以来だったから、なんと3年ぶりだった。
セカオワを好きになったのは中学3年の時だから、
もう10年聴き続けている事になる。
えっ10年!
10年!?すごい
そんなだとおもっていなくて書きながら驚いている。(迷惑)

そこで、気づいたことがある。
圧倒的に、強烈に、
何よりも優しく、そして何よりも痛く
気づいたことがあった。


普段
そして今までの全部の時間、
『じぶんがどれだけさぼっていたのか。』ということ。


あまりに強くて、言葉が出ないのだけれど、
じぶんの中で何か満足したことなんて一度もなかったし、
これまでの人生の中で何かを成し遂げたり、
じぶんの人生に価値を感じること、
ましてや、
「よく頑張ったな。」とじぶんで思ったことなんて、一度もなかった。
一度もなかった。
だからじぶんの中で、
十分にできている、一ミリも隙間なくやれていると思ったことなんて、
ほんっとうにミジンコほどもなくて、
さぼっていないと感じたこともない。
いつだってもっともっとできるのに鬼みたいにさぼっているじぶんに心底嫌気がさして、本当に心の底から嫌いだと思っていた。

だとして、
それらに全く意味がないことは重々承知の上で、
だとしても
あまりにもじぶんはさぼっていた。
今までずっと、死ぬほど。

死ぬほどさぼっていたのは知ってる。
だってじぶんだから。
死ぬほどさぼっていたと思う。
だけどもっと
もっともっともっともっと
さぼっていた。
死ぬほどのもっと上ってなんだ、もうむしろ死んだ。
さぼり過ぎて死んでた。
そのくらいさぼっていた。




どうやったらじぶんの人生を最大に、一番ちゃんと使えるだろうと考え始めたのは、いつだっただろう。
多分中学生くらいじゃないかな。
その言葉になったのは多分もっと後だけど、
「このちっぽけなじぶんのどうしようもなく短い人生をどうしよう」と考え始めたのは、多分そのくらいだった気がする。
いつもそれを考えながら選択してきた。
何を、どれを選んだら、
誰の言うことを聞いたら、一番いいのか、
じぶんにとってどれを選ぶのが正解なのか、
時間を無駄にしないで生きられる正解はどの選択肢なのか、
そうやって、”選択すること”自体が怖くなっていったように思う。

間違えたら、人生が短くなる
あってるよね?これでいいんだよね???
この人は、この人自身のために話しているのか、それともじぶんのために言ってくれているのか、どっちだ?
間違えられない。間違えてはいけない。
だって人生は短いから、
時間は限られているから、
だから
間違えてはいけない。
絶対に間違えてはいけない。

そうして、いつの間にか選択することができなくなっていた気がする。
本末転倒どころの話じゃない。
このままでは最初から最後まで間違いなく大コケだ。
ちっぽけで短い人生とか言ってるくせに、人生丸ごと大コケだなんてどう考えても笑えない。



セカオワを観ながら、本当に申し訳ない、と思った。
こんなに、こんなにも苦しみもがきながら進んでいく姿を、
こんなに努力している人たちを、ずっと知っていたのに当のじぶんは鬼みたいにさぼってた、なんて、

セカオワだけじゃない。他にも知っている。
ちいは、ずっと努力している人たちを、
その苦しんでいる姿を
何があっても頑張って、
想像ではとても足りないような状況も乗り越えてきた人たちを、知っている。
そしてその人たちをずっと観てきた。
そう、観てたんだ。
こんなに希望を、勇気を与えてもらったのに、
それをそのままにして。
抱えきれないほどもらったそれを見事にこぼしながら、
頑張っているふりをして
のうのうと
鬼みたいにさぼりながら生きてきたんだ。



信じられない、
本当に信じられない。
じぶんは何をしてるんだ?
そう思った。そのくらい強烈に気づいた。
わかっていたと思っていたことにびっくりした。
1ミクロンもわかっていなかった。
わかっていないとわかっている気がしていた。
だけどそれさえも、全くわかっていなかったのだ。


ある曲でそれに気がついて、その曲から次の曲への流れで完全に泣いた。
号泣していた。
普段から邪魔で邪魔で仕方のないマスクを、唯一していて良かったと思った瞬間だった。
LIVE的には絶対に泣くタイミングではなかったから余計に。


気づいた。
泣いた。

で、どうする?

そんな疑問が浮かぶよりずっと前に、めちゃくちゃたくさんのことを思いついた。めちゃくちゃにやることがたくさんあった。
そりゃあそうだ。
今まで鬼みたいにさぼってきたんだから。

気づきながら思いついて、泣きながらさらに思いついた。
もっと泣いた。
もっと泣くタイミングじゃなくなってきた。
でももっともっと泣いた。

右手の爪が左手の拳に食い込んだ。
ぜんっぜん痛くなかった。
気持ちと頭の中の方がもっと痛かった。
お門違いも甚だしいとおもいながら、すごく悔しかった。
じぶんは何もしていなかったんだ。







もうすでに長いのにさらに長くなってしまうし、
話が飛ぶし、ぐちゃぐちゃになってしまうから別の記事にしようと初め思った。
でもここにあるべきだとおもうから、
ここに書くことにした。
もうずっとだけどぐちゃぐちゃでごめんなさい。



2年半前の3月、ちいはロンドンから日本に帰ってきた。
2年間、一度も帰ってこないつもりだった。
それこそやることは山ほどあったし、行く前から「足りないな」と思っていた。
追加でイギリスにいられるビザを取れるように頑張らなければ、と思っていた。
半年で帰ってきた。
地球にコロナがきて、仕事も、生活も、全てがストップしてしまった。
なんとか滞在する方法を探すには時間が足りなくて、あっという間に日本に帰国することが決まり、その2日後には飛行機に乗っていた。
それでも隔離期間からはもう逃れられなくて、2週間の自宅隔離の対象になった。

その期間中はいろんな気持ちになった。
ロンドンでその感染力の強さを体感した。
だから手も洗わなければ外出の制限もしない日本人に対してすごく嫌悪感があった。
その時はまだウイルスがすっごく元気だったから、重症になる人も多かった。
誰も気をつけていないのに、あんなに気をつけて生活していたじぶんだけはまるでウイルスそのもののように扱われる。
誰も悪くないのに、毎日怒りが湧いたし、毎日落ち込んだ。
感じたことのない雰囲気の孤独を感じた。

多動症気質でアウトドア派全振りのちいが、2週間もただ家に閉じこもっていられるわけがない。
ちいはすぐ外に出た。多分2日目の夜。(おい)
とはいえ、人に会ったわけでもないしどこかのお店に行ったわけでもなくて。
行き先は、家の裏の田んぼ。
日本とイギリスは9時間時差があるけど、なんだか色々悔しかったので時差ぼけは直していなかった。直そうとしていなかった。
だから、全然眠くない。
格好の活動時間だ。

はじめはどうしていただろう、あまり覚えていないけど、
普通に散歩した気がする。
ただ歩いて、夜の空気と風を感じた。
ただし3月なのでめちゃくちゃ寒い。雪もまだあった。
次の日はきっと、音楽を聴きながら歩いた。
その次の日は、普通の日常以上に誰もいないことに気づいて、歌った気がする。
その次の日は、その次の日は、その次の日は、
もうわからないけれど、
ちいはここで
爆音で音楽を聴きながら、歌い、叫んで、走って、踊って、倒れて、泣いて、笑って、立ち止まって、
毎日、そうやって過ごした。

夜12時半、家の裏にあるワイン工場のばかでっかい看板の光が消える。
その時間ちょうどに家を出る。
真っ暗な道。
冬で寒いから、余計に空気が澄んでいる。
ちいが大好きな空気だ。
夜を感じる。
月だけがじぶんを照らしている。
星が見守ってくれている。
その下で、
ちいは表現をしていた。

それが3ヶ月とちょっと、毎日続いた。
続けようと思ったわけではないけれど、続いた。
朝5時に寝て、昼12時に起きる。
ずっとそうしていた。
外にいたら朝になったこともあった。
不思議な時間が流れていて、その流れを感じることはなかったから、驚いた。


夜をとても近い存在に感じるようになった。
そしてすごく大切な存在になった。
変だけど、その時
唯一の友達みたいな感覚だった。
その感覚は今もある。

毎日星がいた。
それまでも何度も勇気をもらってきたけれど、
この期間中は特別たくさんもらった。
何度も手を伸ばしたけれど、一度も届かなかった。
すごく近い、
親友みたいな気持ちなのに、手が届かない。
今すぐそっちに行きたいのに、ちいは飛べなかった。
それが悲しくて泣いた。変な話だけど。
だけど星はちいが泣いていても、笑っていても、変わらず毎日そこにいて、
見守ってくれた。
どんな時も、なんだか微笑んでいるように感じた。
ぴょんぴょん飛び跳ねているのはちいだけで、星はずっとそこにいた。
そんなちいを、夜が包み込んでいた。


こんなに世界中が苦しんでいるのに、ちいには何もできない。
何かしたいとか思っておいて、思うことしかできない。
なんなんだ、こんなちっぽけなちいは。
そう思って泣いた。(めちゃ泣くやん)
星を見上げた。
星はそこにいた。
誰が見上げても星はそこにいた。


ああ、ちいは星になろう。


そうおもった。



いまだにわからない。どういうことなのか。
だけどこの時から、ちいのなりたいものは、ちいが目指すものは、
星になった。
おもってしまったから、
やるしかない。
なるしかない。

星になるってどうしたらいいんだろ、、?
でもやってみよう。

今のちいの人生はそれを中心に回っている。



ちいは星になる。
だから今生きている。
星に意味をもらったんだ。
もうさぼれないよ。
覚悟してちい。

いくよ。






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