家族連れの海外転職と移住をしてみて思うこと
海外駐在を辞めてドイツで転職して早いもので1年が過ぎた。
駐在は通算6年近く経験したものの非日系企業で働くことは初めての私。最初の半年は毎日が緊張、戸惑い、焦りの連続。
今はだいぶ慣れ、漸くnoteを書く余裕が出てきた。
最近、海外転職、移住を目指す何人かの方から、これらの経緯、決断についてご質問を頂くことがあって。
お答えしながら、もしかすると私の経験もどなたかのお役に立つのかもと思い、久々のnoteは
このテーマで書いてみることにした。
40代で家族養いながら海外転職と移住をするまで
昔から持っていた海外就職への憧れ。
駐在中に感じた働きやすさやライフワークバランス。
そして周囲の友人が海外移住を決めた時に感じたモヤモヤ。
その辺から海外移住を少し自分事として考えるようになった。
とはいっても海外企業で勤めるなんてまったくもって自信がなかった。
自分は日系企業の駐在だから何とか務まっていると思っていたからだ。(ごめんなさい。言い方悪いですが)
始めるまでは絶対無理だと思い半ば諦めていた海外転職も、為せば成るで、実現できた(時間もかかったし試行錯誤したけれど)。その結果、転職を機に家族と共に暫くドイツにに住む事に決め、今に至る。
なぜドイツなのか
これは正直ご縁。
2度目の駐在先がドイツ、ミュンヘン近郊で、住んでみたら、気候、便利さ、物価等も含め私たち家族に合うし住みやすいと思ったので真剣に残ることを考え始めた。1度目の駐在から欧州の方が住みやすい、働きやすいとはなんとなく思っていたがその時は移住までは考えられなかった。
ドイツが住みやすいか否かは意見分かれるとは思うのだが一度目の駐在が東欧の田舎でそこそこ不便なところだった私たちにとってドイツ、特にミュンヘンは相対的に豊で、住みやすく感じた。最終的には転職先が見つかったというのが決め手。
駐在先がドイツだったという以外は
ドイツには縁もゆかりもない上、
ドイツ語も殆ど話せない私たち家族。
移住なんて大それたこと考えていいのか、と考えたことも正直あった。
そんな時、昔の同僚が言っていたことを思い出した。(彼はイタリア人で、当時ドイツ語が殆ど話せなかったがドイツで働き暮らしていたので、思わずそれでドイツ住んでて大丈夫?と聞いたのだ)
「ミュンヘン程の国際都市に住んでれば、ドイツ語話せなくても暮らしていける」
その言葉に背中を押され、海外で働きたい住みたい夢に向かい進み始めた。
駐在生活を通じてで暮らしていける自信がついたのも大きかったと思う。
というのも
前職の駐在先では、経費削減で駐在員向けのサポートが結構減ってしまっていた。自分でやることが結構多く、(車を買ったり、免許証の更新に行ったり、病院に行ったり等)通訳もつかないことが多かった。同地域の他社の駐在の方のお話を聞くと家族の通院や役所等もドイツ語通訳が付くところもある。
最初は不満だったが、後から考えるとそのお陰で心配だった言語や役所での手続きも自分でやってもなんとかなることが分かってきたからだ。
世の中後で何が役立つかわからないものだと思う。
一番の試練は就職後の仕事。
駐在を辞めてからの生活はご縁もあり、何とかなってきた。
一番大変だったのは仕事だった。
無事英語で仕事ができるポジションに転職が決まった訳だが。
駐在を経験したとは言え日本企業のグループ内の話。海外で働くといっても日本で働く延長。
そして、キャリア選択の自由が少ない代わりに、何かあっても帰るところがある。
転職先は日本とは全く関係なく、社内に日本人一人。企業文化も全く違い、人脈も全くない中での
スタート。帰るところはない。
試用期間にクビになったら、、、
査定悪くて給料下がったら、、
家族が路頭に迷うことはできない、、、
私の労働契約上のNoticePeriodは3ヶ月だが、試用期間のNoticePeriodは2週間だ。2週間Noticeでクビにも退職できる。
試用期間で退職することになったら、再就職先を見つけVisaを新たに取り直さない限り
ドイツには住めなくなり、移住は失敗だ。
最初の半年位はこんな心配がよく頭の中を良くよぎって眠れない時もあった。
インターナショナルな環境で日本人として働く事
最初の半年は今考えると相当無理していたし辛かったが、それを過ぎると落ち着いてきた。
試用期間を乗り越えたこともあるけど、半年経って人やプロセスに慣れてきたことが大きい。
今の職場はドイツ人が半分弱で残りは多国籍。インド、トルコ、東欧、中国等々。
だから就業中に日本人だ、と自覚することはまずない。日本の取引先もないので、日本語を話せる利点はほぼ活かせない。
グローバルな会社の一員の私。という感覚。この前、日本を良く知る取引先の担当者から、Shelly-Sanとメールがきて思わずにやっとしてしまった。(日本と取引があったり、日系企業勤務経験のある外国人は日本人を呼ぶとき、メールの宛先に-sanを付けることが多い。今の会社では皆無なのでとても懐かしくなったのだ)
ただ、日本人ならでは(特に私はJTCの出身なので)の遂行力、確実さ、気配り、細やかさ、和を重んじる感覚等は組織の中でかなり役立っているし、それが私の能力にプラスアルファの価値を与えているとも思う。
将来への期待、不安
今の仕事は滑った転んだも多いし、大変なことも多いけど、自分の経験も活かせてるし、学び、成長も多いし、やりがいもあるから、転職は成功だった。
と言いながらも、恐らく今の会社でずっといることはないような気もするので、今の会社でマネジメント経験を積み、ドイツ語もできるようになって、次のチャンスに備えたいな、とも思っている。
転職先はドイツ国外でもいいかな、とも思う。
子供はインターナショナルスクールに通っているので、その点からも選択肢は多いはず。
子供も色々考えるようになるし、家族で色々考え悩みながら決めてもいい(転職先があることが大前提ではあるけれど)なと勝手に考えていて
そういう意味ではワクワクでもある。
一方で外国人として海外に住むのはやはり不安定。
インターの学費高いし、
言葉の問題あるし、
Visa取れないと退職だし
政治に左右されるかもしれないし。
とはいっても海外で働き住むチャンスがあるうちは 家族で挑戦し続けたい。
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日本企業勤務約20年、家族帯同海外駐在を2度経験後、
海外企業現地採用への転職に成功した、グローバルキャリアコーチShellyのコーチングセッション受けてみませんか。
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