
かいそうでんしゃ
「回送電車がまいります」
無人の特急は、向かいのホームに停まった。
懐かしい車両。
週末ごとに、通った人の面影がよみがえる。
あの頃の切なさ。甘さ、苦さ。
あなたも思い出すことはあるのだろうか。
ぷぁん、と警笛が鳴る。
さよならの合図みたいに。
遠ざかって行く、回想電車が。
( 2013.5.24にTwitterに #twnovelタグで投稿したものの再録 )
★ ★ ★
行けないとなると、どこかに行ってみたくなりますよね。
思い出の場所か、それとも初めての場所か。
いま行くとしたらどっちがいいかなあ?