公立小学校「フツーの子」がワリを食うかも問題
☆保護者面談で「前の席がいい」と言ったところ
3年生のムスコくんの、保護者面談にて。
幸い、学校生活を楽しく送っているムスコくん。とくに相談することもなかったのですが、そう言えば先日、視力検査でひっかかり、近視の傾向ありとの診断。クラスの男子で一番ちびっこだし、席を前の方にしてもらうようにお願いしてみましたときのことです。
「そうですよね、わかりました」と担任の先生。
「でも、前の方の席を希望する子が多いので、1~3列目のどこかでだいじょうぶですか?」と、ちょっと申し訳なさそうな表情で聞いてくれました。
もちろん1~3列目でイイです。
ん? いいんだけど、ちょっと疑問が・・・。
☆何も言わなければ、常に後ろの2列?
小学校の教室は、5列目までしかありません。
「前の方の席に」と希望した子が1~3列目になるってことは・・・逆に何も言わない子は、いつもいつも4列目、5列目ってこと?
うーん、それはちょっと。イヤだなあ。
先生によると、視力の悪い子や昔ならいわゆる問題児と呼ばれていた子だけでなく、最近はいろんな子がいろんな理由で「前の席」を希望するとのこと。
たとえば、優等生でも「ほかの子がうるさいと授業に集中できないから最前列で」と希望が出るのだとか。
なるほど。先生のお話はごもっとも。でも・・・。
配慮が必要な子に席を譲るのは大事なことだと理解しつつも、「何も言わないフツーの子は、常に後ろの列」だというのは、あんまりじゃないかな、と思ったのでした。
☆「フツウの子」だからこそ?
知り合いのご家庭では、小学校の保護者面談は常にパパさんが一緒に行く!とのこと。
そこのお子さんは、ちょっとおとなしめではあるけど、勉強のできるフツウの良い子。
とくに学校生活で問題はないようでしたが、パパさんいわく「フツウの良い子だからこそ、何も言わなければ先生にスルーされてしまう。面談で親がきっちり存在をアピールするべし」とのこと。
その話を聞いたときには、「そういう考え方もあるのね」と思っただけでしたが、今回、席順の話をきっかけに「うーむ・・・」と考えてしまいました。
公立小学校は、いろんな子どもが集まる場です。
昔から同じと言えば同じですが、「いろんな」が本当に多様化していて、「クラスの8~9割はフツウの子」という状態ではないような気がします。
先生のエネルギーの消耗は、かんたんに想像できます。
さらに、その「フツウの子」の中でも、親のアピール力の差があるとしたら・・・。
「言ったモン勝ち」って、ことかしら。
どうにも、気持ちがザワザワするのでした。
☆結局のところ「前の席を希望」
いろいろな考えが頭を巡りましたが、結局のところ、「うちの子は前の席にしてください」と希望をしました。
言ってみて良かった、セーフ!と安心する気持ちと、他の子を後ろに押しのけてしまったような罪悪感と、ちょっと複雑です。
というか。
席順に関しては、希望を出せたけど、もしかしたら今の時代、気がつかないところで「何も言わないフツウの子」がワリを食ってしまっているのかもなあ。
さしあたり、子どもが楽しそうなら十分じゃない、とも思いつつ。
どんなもんでしょうねえ。
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