胃カメラになった気分(潜水艦パーキング)〜可愛い旧市街地のお手頃価格モンテネグロ観光地・コトル〜
【前回まで】6月からしつこく一人旅とゆうか放浪を続けているフーテンの柴田。
チェコからクロアチアに戻ってきて二日ほどで次の国へ移動するストイックな週。行き先は飛行機が7€だったという理由だけでモンテネグロ。空港の街を一泊楽しんで田舎ののほほんとした空気と人の優しさに癒されて天気も最高の中、海ののそば(コトル)へやってきた。
旧市街地はどこの国でもやっぱり好きなんだけどコトルも塔のような門をくぐる入り口からファンタジーが始まって、夜の灯りの感じもすごく好き。
暗くひっそりとしているのにオレンジみなライトがまさに「灯っている」という雰囲気で、絵本や映画の中に入っているようなわくわく感をくれる。なにか奇妙なことが起こりそう。
夜は上着が必要になってきたけどそれでもまだ刺すような冷たい空気はなくて気持ちイイと思えるちょうど良い気候☺️
そしてあっちこっち猫。猫がぴゃーぴゃーついてくるから可愛すぎてこっちもぴゃーぴゃー言ってしまう。
どこでもよく猫を見るから、お土産屋さんにも猫のモチーフのグッズが多い。お土産って、何を見るとこの町で過ごした思い出を思い出せるかってところが肝なんですな。
サッカーのユニフォームや名産品はもちろんだけど、単純にその町でよく目にするものをモチーフにしたら良い。
コトルなら猫や石や船や潜水艦。スペインならタパスやメトロの看板やアパートの間の洗濯物やガウディ建築の形や柄とか。チェコならハンドルジョッキのビールや天文デザインや赤屋根だらけの景色、とかね。
千葉の稲毛ならなんだろう、と地元をイメージしてみたら居酒屋とゲロが浮かんだ。あの町のお土産は一生作らんとこう。
稲毛が産んだポンコツは夜のうちに早速数人友達を作り皆で飲んだ。カウチサーフィンで募集をかけると更に5人ほど集まってきてなかなかのグループになった。ここで1つカルチャーショックがあった。
その日ちょうど誕生日の女の子がいて、なんなら私もその翌々日に誕生日だったので二日違いbirthdayの子に会えたわけだけど、その子と私以外全員男の子だったの。
いや、男の子、といえるかんじの人は1人だけであとはむしろ「おじさん」に近い。
おじさん9人くらいに、私とバースデーガール。
それで皆でその女の子の誕生日をお祝いしよう!と言う感じで飲み始まって、バースデーナイトなんだから!とショットも皆で何度か一気したの。
でも支払いの時、普通に皆割り勘しだして
誰もその子に「誕生日だからあなたは財布を出さないで」的なことを言わない。
は???
日本人なら絶対言う。なんなら、ここまで沢山おじさんがいたら私にも出させないと思う。
男だから全部奢れと言うつもりはないけど
この割合で、
しかも高いレストランでもなくビールとショットを数杯ずつ飲んでるだけで、
しかも年齢的に多分稼ぎが圧倒的に多い男性がいて、
しかも誕生日と誕生日が二日後の女がいたら、
日本だったら「女の子はいいよ」となるだろう。
ヨーロッパで皆で飲んでる時に奢ってくれる人って少ないから私はそもそも期待してなくて、自分で払える分だけ頼んでたけど、
まさか誕生日の子にショットを勧めておいて誰も払おうとしないのはダサすぎてガッカリした。
おじさん!たかが数杯の酒だぞ!相手は私より若い女の子だぞ!
そう、問題は男だからというより年上でこの子より稼いでいるから、という部分だと私は思う。
「ヘイ!カモン!なんで誰もこの子のを払わないの?それまじ?誕生日だよ????」
と言っても皆肩をすくめるくらいで誰も名乗り出ないから「そんなの悲しくなる!おっけー、とにかくあなたは出さなくて良いの」って私が彼女のぶんも払った。
こんな貧乏バックパッカーで投げ銭生活してるような私でも自分より若い女の子が誕生日に財布開くとこは見たくないもん。
払いたいなら別だけどね、押し付けるおせっかいは1番キツいから、本人が嬉しいのが正解。
彼女の場合はできたら払いたくなさそうだったし、良いのにと言いつつもお礼を言って喜んでくれてたから正解だとおもう。
そのあとも皆で次のバーに流れたけどそこはキャッシュオンだったからまたいきなりビールを頼むのに彼女も財布を開こうとしたから阻止して私が2本買ってきて渡した。
私も泊まるところが取れないほど、持ってないんだけどね。でもその時一本のビールが買えるなら買ってあげて、ゼロになったら他の誰かに助けてもらえば良いと思う。
どうせ私はまた誰かに奢ってもらったり助けてもらうし、お金がある人からまわってくるはず。
それを遠慮なく受け取って生き延びて、自分が持ってるお金は全部自分より足りない人や出したいところにあげちゃっても良いと思う。お金や恩はそうやってまわすものだと思ってる。
この、年上男子があえて奢ると言わないというのは、男女平等で女性も自立しているヨーロッパの良い部分からのことで女性へのリスペクトでもあるんだろうけど、
あの状況ではまさにカルチャーショックだったなぁ。
ちなみにヨーロッパ全部でかはわからないけど、
クロアチアではそもそも「誕生日に友人とパーティしたら誕生日の人が全部奢る」という文化もある。
親や周りの人に感謝する日ととらえたらわからなくないし誰にでも誕生日は来るから友人で居続ける限り平等だ。
ある意味ここで全て出すけど次のアンタの誕生日にはそっちが全部出すしとゆう友人に貯金するようなもので、信頼の証にもなり、、、
沖縄のモアイみたい!
ほんでそこで知り合った私より若い男の子はなぜか私に3杯くらい奢ってくれた。この子はただアグレッシブなんだな。
やたらとなついてきて私に何度腕を払われても触りすぎだと怒られてもずっと抱きついてくるし、それからだいぶついてくることになってわりとやかましかったんだけど、悪い子ではなかった。
まず青の洞窟で泳げるボートツアーに誘われて、泳ぎにいきたいけどもちろんツアーなら無料ではないから悩んでたやつだったけどたしかに他の国での同じようなボートツアーに比べると遥かに安くてお得ではあったから勢いでノッた。
それで翌朝起きてから12時のボート出発までの間もその子からどこかで集合して朝ごはんを食べてから行こうと連絡が来てたけど
「二日酔いでだるい。けどボートには行くから心配しないで。予約ありがとう」と送ったけど
「僕も二日酔い。しんどいならケアしてあげるから気にしないで。どこにいる?」
みたいなのが来たからもうシカトして集合までの時間一人でまったり過ごした。笑
朝見る旧市街地も素敵で、その中にあるレストランで朝食を食べた。二日酔いでだるいといいながら目玉焼き3つ。
ぺろりと完食した頃には具合も復活して、ゆっくり散歩しながら、丁度出発ギリギリくらいに集合場所についた。
そのちょっと察しが悪くてtoo muchで3歩くらいしつこくしすぎちゃうけどピュアな良い子ではある若者の名はルイといって、
ボートの上でも当たり前のように抱きついてくるけど風が寒いとかあーだこーだうるさい私にかいがいしくタオルを巻いたり服を巻いたりそれが飛ばされないように挟んだりして
若いのに世話を焼いてくれるからもう諦めて暖をとって足を乗せたりしていた。(何様)
写真家になりたいんかな?ってくらいに乗船中も写真を色々撮ってくれてて送ってくれた。
船はいくつもの可愛い町を超え、かっこいい山山を見ながら進んでいく。
クロアチアの陸も見える。こんなに近いのか。
そりゃあ旧市街のかんじがクロアチアのボルにもドブロヴニクにもスプリットの旧市街にも似てるわけだ。言葉もほぼ一緒ってくらい似てる。
途中潜水艦の基地にも入っていく。
なんかクジラに飲み込まれたみたいでそんなことを言ってたガウディをまた思い出したなぁ。ガウディ建築の中でクジラの体内みたいな作りの屋根裏部屋があったよね、カサミラかな?前に書いた記事に載せたけども。
自分が胃カメラになったようなキモチ。洞窟とかってなんで入りたくなるんだろうね。そのあとも刑務所の島なんかを通りながら進んでいくからツアーとしてとても良いと思う。
今では勿論刑務所じゃないけどその建物がめちゃくちゃ高価なホテルになってるんだそう。
刑務所はオーストラリアでドミトリーには泊まったけど豪華な刑務所ホテルも興味あるなぁ。
ツアー半ばくらいで青の洞窟にも到着する。イタリアにもクロアチアにも沖縄にも、どこにでもたいてい存在する「青の洞窟」。
綺麗な海が洞窟の中で下から日光入ってきてるとこうなる。
太陽カンカンでもさすがにもう10月。まだ泳ぐ前で服を着ていても船が動いてると風があたってちょっと寒い。
こんな中で泳ぐって正気か?
でも泳ぎたくて乗ったし。泳ぐよね。洞窟に入ると、泳ぎたい人は入ってイイですよーの呼びかけが。
もう、勢いで、いったれ!と速攻ゴーグルかけて飛んでやった。
冷たすぎて息ができない。
しばらく叫びつつ震えつつ犬かきし続けて暖まってくるかと思ったのにずっと震えてて呼吸が落ち着かない。せっかくだから潜りたいのに冷たくてハッハッなるから潜ったところで全然息がもたないし、
多分めちゃくちゃ塩が強いんじゃないかな、ウエットもなんにも着てないのに浮力がすごい。
いつも通り潜ろうとしてもライフジャケット着てる人くらい簡単に浮かんできてしまう。
いや、面白いし泳げてよかったけど、泳がせるなら洞窟の中じゃなくてせめて太陽あたる場所じゃだめなん????
まぁ泳ぎたい欲は叶ったのでそのあとはまたタオルにくるまれて、服にもくるまれて、船の人が「全員分はないけど女性で泳いだ人は何人?」と聞いてブランケットを渡してくれて仕上げにそれでくるまれて赤ちゃんのおくるみ状態でデッキに横になってなるべく風を受けずに進んだ。
そして船はコンクリーとを使わず全て石でできているという小島に上陸。
楽しそうな柴田の一連。
泳いだ後だからもう靴を履くのめんどくさくなって裸足。
教会も小さくて素敵だった。
3時間ほどでツアー終了したので、戻ってからは丁度景色の良いハイキングに出かけてサンセットを狙えるなと思った。
そしてルイにお船誘ってくれてありがとーさようなら!して旧市街を猫や子供を愛でて通りつつ、ハイキングへ向かう。
旧市街から教会を通るメインのルートで頂上を目指すと入場料がかかるんだけど、実はその左のほうから無料で登れるルートもある。
もちろんそっちで登るつもりで歩いていたらルイから「ツアー中に千紘のカバンに入れてもらってた鍵とイヤホン取り出すの忘れてた」と連絡が。
奴(もう奴呼ばわり)は旧市街の中に泊まってたから1分程度で再び会って忘れ物を渡す。
そのついでに「ところで昨日ここ登ったんだよね?左の無料ルートってあっちのほう?」って聞いたら「そこまで連れて行く」って案内してくれた。
そしてこんなところから登り始める。
数分でばちくそ疲れた。
またスロベニアのときの失敗をやってしまってる。というかモンテネグロにハイキングしにきたわけじゃないからしゃーないけれども例のめちゃくちゃ重たいブーツを履いてたの。
一歩歩くだけでもだるいし道がごつごつだから危ない。
気づけばスタート地点を教えてくれるはずだったルイがまだいる。「だってやることないもん。もう一回登る」と言って、
あー無理、しんど、まだ?まだつかんの?ここの景色で充分きれいかも。頂上は全然違うの?よいしょ、よいしょ、休憩、、
と弱気になったり、ハイになってジブリメドレーを歌ったり奇声を発したりを繰り返す私に結局ずーっと合わせながらついてきた。もう介護職についたら良いんじゃないか?
そしてしまいにゃトイレにも行きたくなりながら、なんとか頂上にたどりついた!!
時間的には丁度サンセットだったけどこのポイント、景色は綺麗だけど夕陽が見れる場所ではなかった。笑
夕陽に照らされている山が見えるのと、その日は燃えているような色には焼けなかったけどうっすらグラデーションに暮れていく空を眺めてぼんやりできる。
屋根の上の数人はビールとお菓子を広げて音楽を鳴らして踊っていて、そこにも少し混ざって一緒に踊った。
暗くなり始めてから降り出して旧市街に戻った頃にはすっかり夜でまたおとぎの町の景色がはじまっていた。
降り切ってからめちゃくちゃ急いで近くのルイの宿でトイレを借りて、トイレと同じくらい我慢していた空腹も満たすためにルイが案内した少し離れた場所にあるパスタ屋に行った。結局ずっといるぞこの人。
旧市街地は全てが割高だから外れたところにあるレストランで数日前に見つけて、安くて美味しかったから何度か来ているんだそう。
ちなみにルイも私より少し前から来ていたというだけで地元民ではなく、旅行者。
やっとお腹も落ち着いて、私は夜9時頃のバスで近くのべつの港町に移動することに。
あっとゆうまでも海も町も山も…充実したコトルでした。
ルイもなんだかんだでありがとう!
もうついたら寝るだけになるし翌日の夕方にはザグレブに戻るバスに乗らないとだけど
午前中にビーチで遊べるかなと思って向かった先は、
ブドヴァ
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