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Photo by
johane
うぶごえ
真白のキャンバス
浮かぶ感情の螺旋
誕生を待つ 日々を過ぎ去る風 木々のざわめき
耳澄まし 触れる輪郭は繊細で歪だが未熟であるが
故本質を見抜く 目の前に立つ君のハァトを射抜く
リズムをとる空白のなかで何処に辿り着くゆく川の流れ
眺めてアレコレふっと気付く 少しずつ君を抱き寄せ
色彩を帯びた何かの暗号 確かめるようきつく抱きしめ
分かち合いたいと思うのはなぜ
内面を抉る衝動が爆ぜる
幾度重ねた応答の果て
生まれる言葉 今、今
形式化された音を出す
渇いた世界に扉を閉ざす
投げ棄てて気にもせずにいた
ことば深い海の底にいた
無意識が支配し簡略化してる
思考 抑圧 交差する視線
色彩を消した何かの暗号
言葉に生れず朽ちてゆく赤子
だが、誰かが、ドアを叩く
鼓動が、心の奥届く
よろこびもかなしみも駆け巡るからだ
ばらばらだった 今 自分新た
揺蕩う思い掬っては消える
逃さないよう記してゆく文字へ
ありのままの自然で生まれはじめる
感情が向かう道の続きへ
今、この瞬間に我が身を捧げる
細胞よ巡りふんだんに騒げ
循環を重ね零れた音
うぶごえあげるうぶごえあげる
そしてまた、
うぶごえあげるうぶごえあげる
よろこびかなしみ
きみだけのことば