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最終期あるある 93「黄昏の図書館 でつかまえて」

秋野ひとみ「つかまえてシリーズ」全95タイトルを全巻レビューするのが目標。無作為に選び一冊ずつ順不同にいきます。

93作目「黄昏の図書館でつかまえて」2005年

圭二郎アゲ要員の出しすぎ。どんな美女を出そうが圭二郎がよろめくことはないのに、怪しい密会とか、とんでもない美女とか煽るだけムダなのに文庫本を分厚くするほどの文字数を使ってそれをやってるのがシリーズ最終期

各人物の紹介に決まりきったパターンができていて、それも各人半ページは使っている。左記子と、明くんと、菊地さんは毎回。このころになると律泉さん。

圭二郎の怪しい動きに菊地さんが反応して、由香の代わりに怒ってつめよる。それでもどこかで圭二郎さんを信用している、あの男はきみを泣かせるようなことはしないだろうと遠くを見る(だから、しないって読者もわかってますから)

今回は、以前の事件で知り合った、明石響くん、再登場の男子校もの。男子校ものと言ってしまいたいくらい、美少年を出すのが好きらしいと思ってしまう。だんだんBLチックになっていくところはついていけないシリーズ最終期。

とにかく分厚い最終期。

このシリーズのラスボスとなる人物はもう登場しているんだけど、関係ないはずの事件にも裏で手をまわしていた、とこのあたりになると毎回からめてくる。ゾッとしたりヒッとなるのは登場人物だけであって、私という読者はげんなりしてました。一話完結でさわやかな探偵物語だったのに、このラスボスが出てきてから、「由香を守る」がメインになりすぎて、メンバーが由香を心配するあまり、みたいな行動が多すぎて面白くない。由香がどんどんつまらない子になっていくと感じてた。どこから読んでも楽しいシリーズだったのに変わっていった。何かのついでに調べてた事件をそのままメインにして、長年の読者でも、「…何しにいったんだっけ」と置いてけぼりになる。番外編の星川も、いい加減しつこい。




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