時間軸…80「思い出のカフェテラスでつかまえて」
秋野ひとみ「つかまえてシリーズ」全95タイトルを全巻レビューするのが目標。無作為に選び一冊ずつ、順不同にいきます。
80作目「思い出のカフェテラスでつかまえて」2003年
クリスマスツリーの貸主に会いに行った左記子と明を、圭一郎さん以外のメンバーで迎えにいくことから始まる。
なぜかツリーを運ぶ道具がリヤカーで、休憩のため偶然入った喫茶店で事件の依頼を受けることに。店内には困りごとを抱えた常連さんが集まっていて、由香たちの一行が探偵事務所のメンバーだとわかると依頼を…。
んなわけあるかい、と突っ込みたくなる展開。作者はこれが大好き。
この店の常連二名がたてつづけに通り魔に襲われるという事件が起きていて、犯人の狙いが本当にこの店なのか、などを調べたい。ということだった。
話を聞いている最中に第三の事件が起こり、どんどん巻き込まれて…。
由香が事件続きで疲れてて、前回の事件のショックから立ち直れてないけど、どうする由香ちゃん?圭二郎のやさしい微笑み、的なくだり。
だから、時間の経過がちゃんとあれば、こんなお決まりのやり取りを毎回しなくていいよね、なんてつっこみたくなる常連読者は私です。
何回読んでもこの作品は、よく意味が理解できない。というか、何が起こっているのかわからない。ミスリードのため、関係すると思われる別の事件が出て来たり、登場人物の間の関係が複雑にされてたりするのに、それがビックリするほど、真相に関係ない。
犯人の見つけ方もその動機も、は、そんなことで?としか思えないようなことで、一冊読んできたのは何だったの、と脱力してしまう。
明のマネージャー平野さんが、ツアーに戻るよう明を説得してほしいと由香に頼んでくる。物語のアクセントはそれぐらい。
そしてツリー運びに戻り、その途中でまた新たな事件となる81作目に続く。
どうなってんだ。
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