ギリギリ 64「謎の船旅でつかまえて」
秋野ひとみ「つかまえてシリーズ」全95タイトルを全巻レビューするのが目標。無作為に選び一冊ずつ順不同にいきます。
64作目「謎の船旅でつかまえて」2001年
左記子が、プロポーズが成功し婚約した、圭一郎と瑠璃さんのために用意したのは洋上ブライダルフェアのチケット。全員で参加しましょうと左記子は計画する。結婚してから左記子が計画した旅行が増えるよね。
圭一郎と瑠璃さん、由香と圭二郎、菊地さんと明、左記子とスペシャルゲスト。計4組のカップルでイベントに参加する。
カップルになるため(または変装のため)明に女装させる。嫌がる様子も左記子の説得も周りの反応も、今後何度も出てくる。このへんから始まってしまうのか。つかまえて後期のコレ。明は好きだけどこの設定は苦手だ。
登場人物の見た目アゲもちらほら始まっていく。ドレスアップした圭二郎や菊地さんの麗しさ。圭二郎は普通の何気ないオシャレが美男を引き立たせるし菊地さんはワイルドさを強調。明の頬は可愛いぷっくり。まだこの三人だけだからなんとか耐えられるけど、この先出てくる男性キャラの美男描写、苦手なのよね。
ただ、この作品、事件のトリックはとても面白い。間違えて殺された可能性があると思わせる細工とか、毒殺なんだけど犯人がそれを混入させた状況とか、わかりやすいのに意外性があって、解決編がとても楽しい。
圭一郎が作る料理はものすごくおいしそう。この作品の冒頭は、幸せのあまり加山雄三の有名な「あの曲」をうたいながらトマトソースを作る圭一郎を皆で見守る。「有名なあのセリフ」を言うかいわないか、皆で待ち構えているのが面白い。冒頭好きランキングには、この作品は入ります。
自分が年齢いくと、圭二郎好きだったのが圭一郎の良さをしみじみ理解できるように変化していくよね。
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