赤鬼が主役 ㊾「思い出の軽井沢でつかまえて」
秋野ひとみ「つかまえてシリーズ」全95タイトルを全巻レビューするのが目標。無作為に選び一冊ずつ順不同にいきます。
49作目「思い出の軽井沢でつかまえて」1998年
由香と左記子が別行動で同じ事件を追い、それが展開していくパターン。
由香と圭二郎、左記子と圭一郎の組み合わせがほとんどであるつかまえてシリーズだけれど、これもそう。
由香と圭二郎は恋人同士になってから二人きりでの行動が多いので、左記子と圭一郎でそのほかのメンバーを巻き込んで動いている。
これが、面白い。左記子パートのほうが面白いの。
圭一郎さんの赤鬼ダンサーズなんて、面白すぎます。小林くんや神也警部まで呼んで飲み会、加川くんや麻美さんも出てきて、午前五時のシーンでまだ全員残っているところとか、左記子パートの真骨頂な感じ。
事件は、若い女性が犠牲になった殺人事件。
現地にいるのは由香と圭二郎と、二人を追ってきた菊地さん。昔の桜崎家の家政婦だったミヨさんが出て来て、圭二郎さんとの再会を喜ぶのだけど、「圭二郎アゲ」がすごい。言葉遣いが丁寧すぎる人が出て来て、圭二郎ぼっちゃま、の連発とか。ページ数も増えるし会話だらけになる。秋野ひとみ先生、こういうキャラたまに出すけど圭二郎が好きなんだなあ。と思うのです。
「あたしに似た殺人」多いなあ。だいたい、由香が誰かに対して冒頭近くで覚える違和感は、解決につながるとき「あたしに、似てるんだ」ってなることが多い。
思い出の軽井沢、のもととなった話をひくのはいつのことになるのだろう。どんなタイトルだったかも、今のところは記憶から出てきません。目を閉じて書棚に手を突っ込んで、一冊ひいて問答無用でやってます。一瞬、うっ、て思うこともあるけど、どうせ全冊やるのが目標なんだからやり直しはなしでやってます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?