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夏の海辺で 70「クリスマス・イブにつかまえて」

秋野ひとみ「つかまえてシリーズ」全95タイトルを全巻レビューするのが目標。無作為に選び一冊ずつ順不同にいきます。 

70作目「クリスマス・イブにつかまえて」2002年

圭二郎さんの引っ越し先がなかなか決まらず困っている事務所メンバーのもとに、蓉子さんがたずねてくる。

気晴らしのドライブもかねて、皆で海辺の別荘を内見しに行くことにし、その目的地で発見したものは女性の他殺体。現場関係者の依頼をうけ、捜査に乗り出す由香たち。

この作品は、犯人がわかったときのインパクトが、私にとってはこのシリーズの中で一番大きかった。だから、とても好きな話。推理小説として。

しかし、読み返したいと思ったときに探せない。その理由が今回の全巻レビューでやっとわかった。

「タイトルで思い出すことができない」から。

だって、夏の海辺のお話なのに、なぜタイトルが「クリスマス・イブ」なの???

それから、表紙がこれ。クリスマスがモチーフでもイメージでもいいけど、表紙がこれ。これで「夏の海辺の別荘見学ドライブの話」は思い出せない。秋野先生によほどのこだわりがあったのかしら。

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速水さんとのことで悩みを抱える左記子に、蓉子がアドバイスするのはこの巻だった。この先何度も紹介されるエピソードになる。

そして、菊地さんと明くんの、蓉子さんへのリスペクトが現れはじめる感じがいい。今回は、由香じゃないメンバーが光る。

犯人に対して由香が激怒する作品はいくつかあるけど、これもそう。殺されていい人なんかいない。そう怒る名探偵、かっこいいです。




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