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ハリウッドで観るSHOGUN

日本とハリウッドが本気で協力したら怪物作品が生まれたらしい

今回のLA旅行は、私の体調不良もあってのんびりしたスケジュール、というか、「もう気分でいこう!」となっていた。そのため、サボテンの家でダラダラ過ごすことが多かった。そこで、「なにか一緒に映画でも観ようか」ということになり、サボテンが再生したのがSHOGUN(映画ではなくシリーズ)だった。

この作品は日本でもハリウッドでもご活躍中の真田昌幸さんが主演、そしてディレクターをも務めていらっしゃって、Huluやディズニー+といったサブスクにて配信され、なんと、エミー賞史上最多の18部門を受賞したという、モンスター大ヒット作なわけでございます。LA滞在時はこの大ヒット作の存在を知らなかったのだけれど、LAでドハマりした私は日本に帰国後にYouTubeなどを観漁ってみて、撮り方のこだわりに圧倒された。
まず、”言葉”へのこだわり。観ているときはただ、日本語の音声に英語字幕だなあという印象のみで観ていたのだけれど、製作の裏側はそんな単純なものではなかった。『脚本(英語)→日本語へ翻訳→戦国時代に合う言葉に書き換え→それをもとに再度英語字幕作成』といった徹底ぶり。私たちがよく観るハリウッド作品では、英語のセリフを翻訳者さんが日本語に直してGO、ということを考えると、あまりにも手間暇がかかっているということが分かると思う。エミー賞の受賞式で真田さんが”authentic” (本物)という言葉を多用していたのが印象的で、作品でも実際にそれが第一話目からビンビン伝わってくる。よくある「ジャパニーズサムライ!Hey, Ya! 」 といったハリウッドが作ったなんちゃってニッポン感が全くなくって驚いた。ただ、かといって日本だけではこの作品は絶対に生まれていない。カナダの雄大な自然をロケーションとした映像美。欧米のセンスをふんだんに、かつ日本文化へのリスペクトを込めて丹精込めて作成された煌びやかな衣装。オーディションにて選抜された本気モードMAXの俳優陣………

いやはや、あのハリウッドもそのこだわりに脱帽するわけ。

私とサボテンは映像作品の好みがあんまり一致することが無いのだけれど、SHOGUNに関してはもう二人ともドはまりして、毎日1,2話ずつ真剣に観た。好みとか、時代劇への興味とか、関係なく楽しめる、王道の王者っていう感じ。サボテンはアメリカ人で私は日本人だから、お互いがどこで何を思うかも異なっただろうけれど、同じベクトルで楽しめたのはこの作品の持つ力なんだろう。
主要キャラクターのイギリス人の海賊、アンジンは、日本語を全く話せなかったのだけれど、日本国での生活を続けていくなかで日本語を学んでいく。それに感化されたのか、アンジンに比例するようにサボテンも少しずつ日本語を覚えて話しかけてくるようになって面白かった。

内容に関してはぜひ観ていただきたいので詳細は省くけれど、アンジンと、日本人のマリコさまの関係にはもう涙が―――――。日本人特有の奥ゆかしい愛情表現とか、アンジンの心優しさとか、色々詰まっていた。あと、将軍と、立場的には仕えていた家来の友情にもかなり心がぎゅっとされた。

人間関係、生まれた国、人生いろいろあるけれど、愛は全世界、最強の共通言語だな。

こうして書いていたら、また観直したくなった。
あ、僭越ながら最後に、真田さん、シーズン2とても楽しみにしております。

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