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メダカの泳ぐ会社

5月上旬

車を降り、裏通りの、あまり人の通らない道を、常務と私は(私の前職)ドクターリセラの大阪本社ビルへ向かっていました。

「本社と、(大阪)サロンも観ていって♪」

そうお声をかけていただいたからです。
常務が私の少し前を先導するような形で歩き、私は、その後を追うようについていきました。

すると…

常務は足を止め、おもむろに腰を低くしました。

「どうかしましたか?」

そう聞く間もなく、常務はまた前へと足を進めました。
一つだけ目に入ったのは、手にビニール袋のようなもの。

ただそれがなんなのか?その時はよく分かりませんでした。

===

その後、すぐに本社ビルに着きました。

本社ビルの1階にある大阪サロンには、新しく設置された”無風空調機”があり、常務曰く、「今は過ごしやすい季節だから分からないけど〜本当に、これを付けた時のお部屋は、淀みのない柔らかくて美しい空気に包まれて、気持ちいのよぉ〜」だそうです。

さらに、8階建てのビルの、各フロアも案内してくださり、最上階は、美しい緑が生い茂り、メダカが泳ぎ、大阪のど真ん中とは思えない空間がありました。

それらは、社長の想いが当時と変わらないことを表していて、元社員、そして、今もなお、会社とスキンケアを取り扱っている一人として、とても嬉しい気持ちになりました。

あ、なぜ緑?なぜメダカが?なぜ空気?
そう思った方もいらっしゃると思います。

それは、私がいた当時から社長が目指しているのは、
ただ”人が綺麗になる化粧品”をつくるということではなく
”自然にも優しいスキンケアづくり”だから。

戦後、日本の高度成長期には、環境破壊が進み、大気汚染、水質汚濁、自然破壊、新幹線などによる騒音・振動などの問題も日本各地で深刻化しました。

ただ当時は、そこに目を向けるよりも、まずは経済成長が優先!もちろん、今振り返れば、その代償は重く、取り返しがつかない部分もたくさんあると思いますが、でも私は、そんな風潮の中で成長してきたことも事実だと思っています。

そんな中で日本が気づいた環境を守ることの大切さ。

今は、個人はもちろん、”環境保全”を企業姿勢だけでなく、目標として明確に掲げて取り組んでいる会社さんも増え、いや、もはやそこに目を背けては、企業成長もない…くらいに、意識が高まっていると思います。

ドクターリセラの奥迫社長も、その意識がとても高くて、スキンケア成分に有害なものは一切使わないのはもちろんのこと、社内の緑化、自然破壊により絶滅危惧種となったメダカの飼育、空気もその一環だと思いますが、何せ、そのメッセージを、いろいろな形で体現し、発信されています。

これってね、私はものすごいことだなって思っていて、
だって、本気でそういう取り組みを企業をあげて行っていたり、やっている人は、どれくらいいるでしょう?

もちろん、「環境なんて知ったことじゃない」って言う人の割合は明らかに減っているし、
そこはもう意識しないと経済活動ができないまでにもなってきました。

でもーーーーー!
でもーーーーーーーーーーーー!

心底、それを”仕事”としてではなく、”ライフスタイルの一つ”くらいに思ってやれる人って、
実はまだまだ一握りなのではないかな?と私は思っています。(私も含めて)

そんな昔を懐かしみながら、社内を周る最中、ふと気づくと、さっき常務が手に持っていた”ビニール袋”らしきものがありません。

その時に私は分かりました。

『きっと常務は、路上に捨てられた”ビニール袋のゴミ”を拾って、それを、ポッケに入れたか、ちゃんとゴミ箱に捨てたのだな』と。

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企業を始め、”人”もそうですが、

綺麗事を言うのは誰にでも言えます。

それぞれがそれぞれのフィールドで、いろいろな取り組みをしていることも事実だと思います。

都内でもたまに、”会社のロゴのついたウィンドブレーカー”を着て、早朝(たぶん)会社付近を清掃しているような人をよくみます。

でも、少なからず、私が見てきた一流の人たちは皆、そんな大事なことを、やらされてやるのではなく、身について、自然に、やっていたように思います。

常務の素晴らしいところ…
挙げようと思えば、山ほど挙げられます。
たぶん、社長の次ぐらいに誰よりも(←いや語弊があるかな…)知っている自信があります。

ただ、私の知る常務の素晴らしいところのTOP OF TOPは
”人の見ていないところでも態度が変わらないその心根”だと思っています。

あの時、誰もいない(見ていない)雨上がりの路上で、素手で汚れたビニール袋を拾い上げ、何を言うわけでもなく前へ進む常務の後ろ姿が、私は誇らしく、眩しく思い出されました。

ゴミを拾う人はすごいとか、拾わない人は悪だとか、そんな陳腐な話をしているつもりはありません。

きっと、分かる人には分かっていただける、
常務の一流たる所以(の一部)。

まだまだ追いつけない背中を、私も追いかけていきたいです。

本日は、「・・・こんな感じにもかかわらず、お金や数字のことになると、トンブリ勘定甚だしい常務。ただー!ただ最近ー!私も大概そうであることに気づく…。それを、先日常務にお逢いした際に、『常務、私は割と左脳派だと思っていたんですが全然違いました!』と言うと、『え?よく言うわよ、昔からキレッキレの左脳系だったじゃない?』と言われたので、『いや、私もそう思っていたのですが、
最近やっとかなり感覚的だと気づきました!言うならば、常務よりちょっとだけどんぶり勘定ではない!ってだけでした!』とお伝えすると・・・大爆笑していらっしゃった笑笑 感覚VS感覚の会話…面白かったですね、常務」ってお話でした。

学び:次は、もっと過ごしにくい日に伺って、無風空調機を体感します♪

おしまいー

chihiro


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