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時をかける-天才とクレイジーの人・手塚治虫先生-

♪どんなに 大人になっても
僕等は アトムの子供さ
どんなに 大きくなっても
心は夢見る子供さ
Fe-Fe-Feel it! Fe-Fe-Feel it!

引用元:アトムの子
歌:山下達郎
作詞作曲:山下達郎

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「最近本当に苦しむのは、丸が描けなくなったことね。」

皆が愛し、皆がリスペクトした天才・手塚治虫先生の言葉です。
手塚先生はこう続けます。

「昔僕の漫画っていうのは、ヒゲオヤジにしてもアトムにしてもみんなまるから発送したもので、丸っていとも簡単に描けたもんなんだけどね。ー中略ー俺もおしまいだなぁってジレンマ感じるんですよね。最近はシワ入れてみたり、自分のコンプレックスを変えよう変えようとしている。何よりも悩んでいることは、絵でしょうな。本当に描けない僕は。絵が。描いていて苦しくてしょうがない。アイディアは、バーゲンセールをするほどあるのに。」

ゲホ…

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♪いつでも百万馬力で
みるみる力がみなぎる
だからね さみしくないんだ
僕等は アトムの子供さ
Fe-Fe-Feel it! Fe-Fe-Feel it!

Oh Boy どんな時でも 君の事だけを
Oh Boy 考えていたっけ

引用元:アトムの子
歌:山下達郎
作詞作曲:山下達郎

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昨晩、寝ようとしたらXに”時をかける-手塚治虫 創作の秘密-”と…

アーカイブで観れるという素晴らしい時代。
観るしかないじゃないか…

ということで、夜な夜な。
ただ案の定、

もぉーーーーーーーーーーーーーーー

泣く…

「少年時代に過ごした宝塚の思い出は、手塚漫画の随所に登場しています。漫画の神様の脳裏には、これまでの体験や知識がすべてインプットされていて、それが長い時間をかけて発酵し、ある瞬間に泉のように湧いてきます。」

泣く…

いやこれって、本当に烏滸がましい話なんですが、
少し分かるんです。

ただ大きく違うのは私の場合は、ノンフィクションで、
昔の体験に留まっているんです。

それをフィクション=小説や架空の物語にするつもりや用途もなく。

でも、”アイディア”の出し方はとても分かる!というのが正直なところで。

それにこの感覚、村上春樹さんや、私の新入社員で入社した住宅会社の会長も同じことをおっしゃっていました。

というのも、深川会長には直接伺ったんです。

「会長の生み出されてきた商品や街のコンセプトはとても斬新で、でもどこか自分のDNAが喜ぶ温かみがあって素晴らしいと私は思っているんですが、そういうアイディアってどうやって思いついて、どうやって形にされているんですか?」って。

すると会長は、
「幼い頃の体験や感じた感情がヒントだろうな。そういうものをアイディアの種にして、でもそれを色々な人の意見を聞いたり、お客様のニーズも確認して製品にしていっている。逆にそこからしかないわな。」

”逆にそこからしかない”

そう、自らの体験がベースだから唯一無二のものができる。

そういえば、一昨日ある方に壁打ち相手になっていただいて、
今後のプランを揉んだんです。

いい意味で私の持っていない思考を持っている方で。

私の構想を話したら、その方に質問されました。

「なぜ村上春樹さんなんですか?他にもいっぱい作家さんはいるのに。」

この質問の回答は、昨日のブログで書いたので、詳細は割愛しますが、一言で言えば、

「知的な清潔感とクレイジーさの共存」

そしてもう一つ質問されたのは、

私が、エッセイを書こうと思っていると伝えたのに対して、

「なぜエッセイなんですか?」

それには、”言葉”にしたことはなかったので、少し間を置きましたが、
それでも結構曖昧さを持たない自分がいて、

「うーん、ノンフィクションというところが、私の表現したいものと私のスキルにフィット感があるからですね。」

フィクション素物もがダメとかは全く思っていません。

ただ、これだけAIやテクノロジーが発達し、さらに目まぐるしく発達するだろう今、いや未来、

”ある程度”のフィクションは、AIで書ける時代になったのだと私は思っています。

ここで”ある程度”と評しているのは、

村上春樹さんとか、林真理子さんのように、

天才の域の方のフィクションは、0→1なので、AIにはかけないと思っています。

ただ、私のような凡人が書いたらば?

そんなもの、AIでも書ける模倣容易性100みたいな作品しかできないでしょ。

ちょうど数日前に”テクノベート基礎”の授業で、AIが特長や優位な部分と、人間にしかできないこと、みたいなテーマで学びましたが、

正直、アイディアの量とか、1→2や3の世界であれば、

圧倒的にAI>人間
なわけです。

感情や、下手な先入観、忘却がない分、勝てない。

でも、これがノンフィクション=創作のまじらない読物、過去に現実にあった出来事(事実)に基づく物語であったら?

それは例え同じ経験でも、

別の人がした経験は、別物になり、なんなら唯一無二でしょ?

あれ?付いてきてくださってますか?

そして幸い、私は妙に昔の経験や体験、なんなら景色や色や音や風を割と鮮明に覚えているし、

その心揺さぶられた”景色”を、表現することが案外嫌いではない。

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♪意地悪 する子がいたって
最後は仲良くなれたよ
あの子はどうしているだろ
今でも 大事な友達

引用元:アトムの子
歌:山下達郎
作詞作曲:山下達郎

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手塚治虫先生は、同じ漫画家の方々はもちろん、たくさんの著名人、有名人の方々から敬愛されていたそうです。

有名なところで、藤子両不二雄先生や赤塚不二夫先生。そして、立川談志さん、山下達郎さん、忌野清志郎さん、黒澤明監督、坂本龍一さん、そして松本人志さんも。

藤子先生と松っちゃんは私の源流なので、手塚治虫先生は私の源源流ってことです。

ゲホ…

スタジオジブリの鈴木敏夫さんが、手塚治虫先生について語っている動画がめちゃくちゃシビレるんですが、そこで鈴木敏夫さんは石森章太郎先生とのこんなやりとりをご紹介しています。

「石ノ森章太郎先生が、『手塚さんってすごいね。あの人は漫画が好きだ』って。『石森さんだって好きでしょ』って言ったら、『違うよ、僕はお仕事だもん。先生は本当に好きだもん。その違いは大きいよ』って言われたんだ。」と。

出演者が本物ばっかりで、リスペクトしっぱなしで、泣く。

立川談志さんは、手塚治虫先生の”新宝塚”の最初のページを見たときに、

度肝を抜かれたそうです。

すごい迫力で、まるで映画のように飛び出てくるような構図。
「ものすごい物現れる。新宝島。宝島を変えたやつ。日本中ショックだったみたい。ガーンとやられて。それが楽しい。心の奥から呼びすまされた…芸術ですよ。異次元の世界。こんなんだったんだ。日本中が出逢ったんじゃない?」

立川談志さんの最上級の褒め言葉。
(ちなみに、芸事、芸術を生業にしている人、したい人は、コメント欄の動画を見た方がいいです。シビレます。泣きます。絶対。)

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♪みんなで 力を合わせて
素敵な 未来にしようよ
どんなに 大人になっても
僕等は アトムの子供さ
Fe-Fe-Feel it! Fe-Fe-Feel it!…

引用元:アトムの子
歌:山下達郎
作詞作曲:山下達郎

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皆さんが口を揃えて手塚先生のことをこう表現しています。

「まるで子供。究極の負けず嫌い。新しい作風やアイデアがいつも気になっていて、マンガ界のトップに立ってもまだ、進化を続けよう、腕を磨いていくぞというエネルギーの強い人。」

その負けず嫌いを努力へ変える。
天才の天才たる所以なのかも知れません。

本日は、「『手塚治虫先生は次元が違う。三次元でも納まらなくなったのが、ゴッホと手塚先生だ。三次元にない物なんだから、(普通の人には)なんだか分からないですよ。』この手塚治虫先生を語る談志さんは最高すぎる。」ってお話でした。

学び:この曲は山下達郎さんが、手塚先生が亡くなられて10日でかいた曲だとか。天才が天才をリスペクトしてできた作品…かっこいい…

おしまい

chihiro



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