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【おすすめ映画】最強のふたり

本日は最近、再視聴した作品の紹介です!
「まだ、見てない人がいたら、ぜひ見て欲しい」と思い、ご紹介!

『最強のふたり』

大富豪の障害者とスラム街出身の黒人青年の交流を描くヒューマンコメディ

『日本アカデミー最優秀外国作品賞』
全世界で名だたる映画賞を受賞した本作。

最大の魅力は、白人で大富豪の障害者フィリップと黒人でスラム街出身のドリス、境遇が正反対な「ふたり」が衝突しながらも、お互いを受け入れて心を通わせていくというハートフルなストーリーです。

ふたりの出会いは新しい介護人を雇うための面接。
パリの豪邸で候補者たちが志望動機を聞かれていきます。

「人が好き。」
「安定!」
「障害者を助けたい。」

とつまらない模範解答が続きますが、

「不採用にしろ!」

と黒人青年のドリスは言い放ちます。
就職活動をしてさえいれば失業手当がもらえるから、不採用でよいのです。

ここの演出が実にテンポが良くて気持ちいいです!
大富豪のフィリップは自分にも雑な態度を取るドリスをおもしろがり

「明日から来なさい。」と一言。

ドリスは意図せず、介護人として働くことになります。

翌日、パリの豪邸で働きはじめてからのドリスも常識破りで最高です。

排泄を手伝うことを露骨に嫌がったり、
外出する際は「馬を乗せるみたいに車椅子を荷代に乗せるのか?」
と躊躇ない表現をしたりします。

ドリスの一般常識、偏見のなさは障害に関わることに留まらず、美人な秘書を口説こうとしたり、高価な抽象画のコレクションを見て、
「この落書きが?俺でも描ける!」と大爆笑したり、
およそ雇われの身とは思えない行動をとり続けます。

世の中では一般常識、あるいは偏見。
障害者に接するときはこうあるべきというような感覚が全くないドリス。
彼の行動は見ていて痛快です。

ユーモアに満ちていて、ときおり、「これって一般常識の方がおかしいのでは?」と考えさせられるようなシーンもあります。

その証拠に、そんな型破りなドリスに対して、「彼は私に同情していない。」「彼だけが対等に扱ってくれる。」と感じ、フィリップはだんだんと心を開いていくのです。

あたたかく、笑いと愛にあふれた物語の元になったのは、フィリップ・ポゾ・ディ・ボルゴさんの出版した自叙伝。

彼の実際にパラグライダー事故で首から下が麻痺して動かないほど重い障害を負ってからの車椅子中心の生活を綴ったものがベースになっています。

たくさんの映画化のオファーを断っていたところ、
本作の監督であるトレダノ・ナカシュの「コメディという角度からあなたの物語を撮りたい。」という熱い気持ちに動かされ映画化にOKを出したそうです。

自分の人生を描くならば、悲観的なところはなるべく排除して、コメディで!という気持ちからは様々なことが想像できます。

私は、フィリップ・ポゾ・ディ・ボルゴさんは
「障害はもったけど、自分の人生は愉快なものだったんだ!」
と世界に知ってほしかったのかなと感じました。

「首から下は動かないけど、俺はこれだけ楽しんだぞ!」

と言われているような気持ちになります。

映画を観た後に、
「自分も人生を謳歌したい!」
と気持ちが昂りました。

障害、人種、偏見を超越したコメディ

『最強のふたり』

笑って泣ける最高のヒューマンコメディです!

まだ、未視聴の方はぜひご覧ください。


読んでいただいてありがとうございました。
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