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郵便局のおばちゃんと話していたらラバーガールのネタみたいになった【ヤマシタのおたより#36】

先日、ある手続きをしたくて郵便局を訪れた。

少し長い間家を空けるので、その間だけ滞在先へ郵便の転送をして欲しかったのだ。


いつもなら、郵便物は帰宅してから確認をする。

でも今回ばかりは、そうはいかず。
どうしてもすぐに確認したいものがあったのだ。

このサービスについてはあらかじめインターネットで調べていた。
どうやら、引っ越し時の転送サービスを利用すれば良いらしい。
公式サイト含め、いくつかのページを読んで、以下のことが分かっていた。

ー---
①転送サービスは申し込みから3日~7日後に開始されること
②1年間のサービスであること
③途中で元に戻したい場合は再度転送サービスに申し込むこと
④ネット申し込みだと局員が転居確認で訪問するので望まない場合は窓口に行くこと

ー---

とても便利だと思ったし、引っ越しの際にお世話になった転送サービスがこんな風に使えることに、感動を覚えた。

ただ、私は③と④が引っかかった。

「そんな短期スパンで申し込んだら、迷惑じゃないか…?」
「私は引っ越すわけではないので、確認に来られても困るな…」

そこで私は、便利なネット申し込みの権利を自ら放棄し、歩いて10分の窓口へと、出かけたのだった。

外は猛暑、いや酷暑。
汗だらだら、日焼け止めとメイク激落ち、意識はもうろう。

家を出る直前に暑さ対策として口に含んだ氷もすっかり溶けてしまい、まさに命がけの「転送サービス申し込み」

ようやくたどり着いた窓口には、とても感じの良いおばちゃんが座っていた。

「はい、いらっしゃい。」

にこっとほほ笑むおばちゃん。
一瞬、地元の駄菓子屋に来たのかと思った。

でもこういうおばちゃんの方が、話がしやすい。

なんてたって私は今から、事前にHPで確認しているとはいえ、「短スパンで転送サービスを申し込む」ための確認をしようとしているのだから。

面倒なことを頼んでごめんなさいね、という気持ちで、おばちゃんがほほ笑む窓口に歩みを進めた。


だけれどもここで、私たちは「大水さんと飛永さん」と化することになるのだった。
※大水さんと飛永さん…ラバーガールのメンバー。


私「あのう、すみません、お尋ねしたいんですが。」

おばちゃん「どうしましたか?」

私「郵便物の転送サービスを、お願いしたいんです。」

おばちゃん「はいはい」

私「ただ、実は引っ越すわけではなくて。
数週間不在にするので、その間の郵便物を、転送していただきたいんです。」

おばちゃん「ほうほう」

私「インターネットで色々と検索してみたら、転送サービスに申し込んで、自宅に戻る頃を見計らって再度申し込めばいい、と書いてありまして。つまり今転送サービスを申し込んで、タイミングを見てまた今の住所宛に転送してもらうようにするということなんですが」

おばちゃん「そうですね」

私「そんな短いスパンでお願いするのは、ご迷惑ではないのでしょうか?」

おばちゃん「あら。大丈夫ですよ。それは、問題ないです」

ー--ここから、ラバーガール化の予兆…

私「ということは、この短期間の郵便物転送は、可能なんですね」

おばちゃん「はい、できますよ」

私「良かったです。では、お願いします。あ、そうだ。」

おばちゃん「?」

私「これも公式HPに載っていたんですが、たしかネットで申し込むと、転居の確認で局員さんが自宅にいらっしゃるんですよね。
それを希望しない人は窓口へって書いてあったんですけど。
今回私は引っ越しではないので、確認は無しでお願いします」

おばちゃん「え?」

私「ん?」

おばちゃん「引っ越しの確認は、必ずすることになっているんですよ」

私「え、でも、私引っ越さないんです。で、確認を望まない人は窓口へって、HPに…(と言って画面を見せる)」

おばちゃん「よくわからないわ、このHP」

私「(そんなことある?)」

おばちゃん「ああ、こういうことかしら。訪問を望まない場合はね、窓口でいいんですよ。でも、その場合は転出届とか、別の方法で引っ越しを証明しないといけないのよ。」


私「え、でも、さっきお尋ねした短期間の郵便物転送は、可能なんですよね?」

おばちゃん「できますよ」

私「でも、引っ越し証明が必要なんですよね?」

おばちゃん「はい」

私「じゃあ、引っ越さないと、転送サービスは申し込めないですよね?」

おばちゃん「はい」

私「できない、ですよね…(何が起こってんの?)」

おばちゃん「そうなんです。はい、これ見てみてください」

差し出された転送サービス要項「出張などの不在に伴う転送サービスは行わない」


私「…」

おばちゃん「ごめんなさいねえ」

私「いえ...
できないってことですよね、ありがとうございました…」

おばちゃん「また宜しくどうぞ!!」



どっと疲れがやってくると同時に、「ラバーガールのネタか!ラバーガールの、バイトの面接のネタか!」というツッコミが頭の中を吹き荒れた。


でもこのおばちゃんに伝わるか分からないので、口に出すのは、ぐっと堪えた。(えらい)


ちなみに、ラバーガールの二人は『バイト面接』ネタが複数あるのだけれど、私が言っているのは飛永さんが店長で、大水さんが受ける側のネタだ。

大水さんがありもしない名札を指して自己紹介する、『居酒屋の面接』とは違うので注意していただきたい。

「青森です」「りんごの?」「ねぶたの」「同じです」のやつだ。


もちろん『就職面接』とも違うので、再度ご注意いただきたい。

…ラバーガールさん、すごいな。
面接だけでこんなに…


とにもかくにも。
命がけで訪ねた、郵便局の窓口。

とてつもなく疲れる会話だった気がするけれど、その反面、たいへん楽しい時間でもあった。

ラバーガールさん、ありがとうございます。



ちなみに。
郵便転送ができないので、私がその大切なお知らせを見る手段はなくなりました。あーめん。



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