賃貸でも憧れの無垢床に。床を変えて楽しむ暮らし
日常生活において、実は視界の半分くらいを占めているのではないかと思うくらいの床。
床が良くないと、どんな家具を置いても空間が素敵にならない…という気持ちから、以前は壁紙屋本舗さんで取り扱われている、ストーン系のフロアタイルを敷いていました。
↑以前の床
しかし、この状況下で家にいる時間がほとんど、という生活になってくると、もっと温かみのある部屋にしたいなぁ…という気持ちがむくむく。
ふと調べてみると、数年前とは状況が変わり、比較的手軽に敷くことができそうな無垢材のフローリングタイルがたくさんありました。いくつかサンプルを取り寄せ、木の質感や敷きやすさ、コストなどを踏まえて、toolboxのイージーロックフローリングを敷くことに。
総施工時間(タイル敷き〜ワックスがけ)は8時間。決して気楽にできるものではありませんが、覚悟さえ決めれば、賃貸でも憧れの無垢の床が手に入ってしまいます。
作業の流れ
事前準備
・フローリングの敷き方、マルノコの使い方について勉強する
・何箱か開けてみて、板の色味や柄の違いを把握する
・ざっくり敷いてみながら、部屋の隅に置く板が細かすぎる端数にならないかを計算
・敷いた後に扉が開かなくなる場所がないか念入りにチェック
1点目が本当に重要で、イージーロックフローリングに関わらず一般的なフローリングの敷き方について、学んでおいて損はないです。また、マルノコは便利でありながら、大変危険な道具でもあるので、YouTubeやネットの記事で念入りに使い方、どういう行為が危険なのか、安全に使うための手順などを勉強しました。
色や柄の違いについては、ざっくり敷いてみたときに特に気になった、
・波の模様が細かく複雑なもの
・色が他よりも大幅に薄いもの/濃いもの
・パテ埋めされた節(黒い部分)がたくさんあるもの
などは除けておき、近い位置に隣接しないように敷いていきました。
いざ、敷き詰める
・1列目は隣の板と噛み合わせながら
・隅まで到達したら、長さを測って板に線を引く
・マルノコで切り、はめる
・2列目以降は前の列と隣の板にぴたっとくっつくように
この、ぴたっとくっつくように、が、本当に大変で、「イージーロック」と言いつつ正直想像していたほどイージーではありません。
構造上は板についている凹凸の溝を噛み合わせてはめるだけ、なのですが、板によってきれいに噛み合ってくれなかったり、噛み合っていたと思ったら次の列にたどり着く頃には外れてしまったり。
適宜ゴムハンマーなども使いながら、なんとかなるべくぴたっとはめこんでいきます。
また、当然家具がある状況で敷き詰めていったので、適宜家具を移動させながら敷いていかなければならないのも重労働でした。
敷いている途中で自分の汗が染みになってしまっていることに気が付き、ベッドの下など、あとから作業するのが大変そうな箇所は、並行してワックスも塗っていきました。
だんだんと腰や膝の痛みに襲われ始め、辛くなりますが、そんなときは敷いた箇所を振り返って自分を励まします。
作業開始から7時間ほどで、なんとか9畳分くらいのスペースに敷き詰めを完了し、半分くらいはワックスを塗り終えることができました。
(8列目くらいまで敷いた段階で、隙間が多すぎて良くないなと1列目からやり直したので、スムーズに敷けばもっと時間は短縮できそうです)
タイルの厚みで扉が開かなくなってしまうため、一部(写真左)以前のタイルのままだったり、細かい箇所は切れなくて諦めたり、と気になる箇所は多々ありますが、DIYということでご愛嬌。
泣く泣く細部を妥協しても、全体の雰囲気は間違いなく変わります。
使用した道具たち
マルノコ(電動ノコギリ)
以前床にタイルを敷いた際、一番大変だったのは、並べて敷く作業よりも部屋の形に合わせてタイルを切る工程でした。
素人にマルノコは危険…怖い…という気持ちと、前回の苦労を天秤にかけて悩みに悩んだ結果、比較的危険も少なく扱いやすそうな、バッテリータイプの小型マルノコを購入。板を切るには十分なパワーで、少し心配だったバッテリーも作業を通して1回のみの充電で事足りました。
ちなみにレンタルサービスもいくつかあるので、買うのはちょっと…という方は良さそうです。わたしの場合は施工に何日かかるか読めなかったのと、コンパクトであまり保管に場所を必要としないことから購入しました。
未晒し蜜ロウワックス
色々比較し、なるべく色がつかない、かつ、一番匂いなども気にならなさそうな未晒し蜜ロウワックスのCタイプを使いました。
気になるタイプの違いについては、公式サイトの記事に以下のようにありました。
ワックスのタイプの違いは、原料の蜜ロウ(無漂白)とエゴマ油の配分比率の違いです。簡単に申し上げると固さが違います。樹種によっては、油分の吸い込み方に差が生じますので、3タイプに分けて製造しています。(https://mitsurouwax.com/news/2014/06/post-35.html)
床のように広い面積を塗る場合はCタイプがおすすめとのことで、実際に塗ってみても、トーストにマーガリンを塗るようにするする伸び、6畳くらいのスペースであれば1時間足らずで塗り終えてしまいます。
塗り方は、スポンジに小さじ1くらいのワックスをスプーンで乗せ、トントントンとフローリングの3箇所くらいに置く→スポンジで伸ばしたら、すぐに乾いた布で余分なワックスを拭き取る、の繰り返しです。
その他
・ゴムハンマー(100円均一ショップ)
・軍手(100円均一ショップ)
・金尺、メジャー、鉛筆
決して楽ではないですが、覚悟を決めて頑張れば賃貸でも手に入ってしまう、憧れの無垢の床。改めて、素敵な製品を開発してくださったtoolboxさんに感謝です。
これからますます裸足が気持ちいい季節がやってくるので、すりすりしながら愛でていきたいと思います。
床を変えて暮らしを楽しむ
余談ですが、以前敷いていたタイルはフリマアプリで売却。床がリサイクルできる、と思うとちょっとおもしろいです。
今回のように気分が変わったら剥がして元の床に戻すもよし、また新たなタイルに変えるもよし、と同じ部屋に住み続けながら雰囲気を変化させて楽しむことができるのは、床タイルならではの楽しみ方かなと思いました。
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