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6/24 顕微会Vol.3 『図鑑作家の林先生と行く!初夏の若杉天然林ツアー』を開催しました
6月24日(土)西粟倉村北部の若杉天然林にて、顕微会Vol.3 『図鑑作家の林先生と行く!初夏の若杉天然林ツアー』を開催しました。
今回はなんと、ゲスト講師に『葉で見わける樹木』(小学館)、『実物スキャンで見分ける1100種類 (山溪ハンディ図鑑) 樹木の葉』(山と渓谷社)などの多数の著書で有名な図鑑作家の林将之さんをお迎えした特別企画!
ちぐさ研究室では、『実物スキャンで見分ける1100種類 (山溪ハンディ図鑑) 樹木の葉』(山と渓谷社)を特に愛用しており、イベントでは頻繁に活用していたため、念願の企画実現となりました。
ゲスト講師:林将之さん
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村内や近隣地域の方を中心に、一番遠いところでは福井県から!子どもから大人まで、総勢27名の参加者の皆さまにお集まりいただきました。
基本的な樹木の葉っぱや花の特徴から、動物や虫といった生態系とのつながりといった深い話まで、どれもとっても面白く、あっという間の3時間となりました。
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こちらは、若杉天然林で中低木層に多く生えている『コハクウンボク』。林先生のお住まいの山口県ではほとんど見かけることがなく、珍しい樹木のイメージというお話が新鮮でした。
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森の上部にも目を向け、倒木などによって樹冠が開き明るくなった空間である『ギャップ』についても解説頂きました。
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今回は子どもたちも多く参加してくれました!サワグルミの実を拾ったり、大きなナメクジを見つけたり。気になったものを拾って林先生に質問に行く様子が微笑ましかったです。
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また、村でもシカが増えたことによって、下層植生であるササや樹木の実生(木の子ども)が食べ尽くされている場所が増えてきています。そんな全国でも深刻化しているシカ食害による環境変化の問題や、他の野生動物とシカの関係についてもじっくりお話して頂きました。
若杉天然林の中では、増えたシカの影響で下層植生が壊滅的・・・というところまではまだ深刻ではありません。背丈の高いササもまだ残ってる場所もありますが、10年後にはどう環境が変化しているのか、正確に予測することは難しい状況です。
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実際の植生を見ながらお話を聞くことで、「山の近くに住んでいても知らない問題だった」「ただの森として見ていたものが、話を聞く中で様々な生き物や自然のドラマに触れて見方が変わった」といった声が参加者の方からあがりました。
主催側の私たちも、林先生のお話から初めて気づく視点や、生態系の伝え方、捉え方があり、大変楽しく、勉強になる3時間でした。午後も聞きたい!という声に後ろ髪をひかれつつの解散となりました。
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林先生、参加者の皆さま、本当にありがとうございました!!
来月の顕微会は7/22(土)9:30~開催します。詳細はこちら。
写真撮影:Atsushi Akiyama