どこに居ても私は私。ーパリから帰国18日。
パリから帰国して18日目。今日は冬至。
一年でいちばん日が短い日であり、この日を境に”一陽来復”、陰極まって陽に転ずと言われている。
パリで挫いた足は八割方良くなった。ほぼ普通に歩くことができるようになり、外を歩いても足を引きずったり痛みを感じることもなくなってきた。
しかし相変わらずよく眠っている。先週は週の内3日4日は12時間以上眠り、起きてからもゆっくりお風呂に浸かったりしばらくぼーっとしていることが多かった。頭も身体もボーっとして力が入らない。ご飯を食べてお風呂に入って時々散歩して寝る以外のことがほぼできないぐらいボケーっとして過ごしている。もう年末だし、今年いっぱいは自分に休息を与えようと思っているが、そろそろ来年からどうするかを考えて行動しなくてはという思いに急かされたりもする。
パリにいる時は日本に帰ったら、着物やお茶のお稽古をまた始めようとかあれこれしようと思っていたことがあった。それが日本に帰ってきたら頭も心も衣食住でいっぱいで何も始められてもいないし何よりその気持ちが消えてしまった。軽いホームシックだったのかもしれない。
ボーっとした頭で時々本を読んだりしている。今いちばんしっくりして読んでいるのは"老荘思想"の「老子」に関するもの。「無為自然」、「上善如水」、ありのままそこに在り、水のように生きること、道(タオ)という大きなものに委ね、逆らわない生き方。まだほんの少ししか理解していないとは思うけれど、今までの自分の生き方や今現在の自分自身を受け容れるのに、多くの助けと救い、癒しをもたらしてくれている。
人は食べて、寝て、息をしているだけで本当は充分なのだろうなどと思っていたら、Youtubeのアルゴリズムがそんな私にぴったりの動画をおすすめしてくれる。すごい時代だ。
ほんの二年ではあるが目標を持ってコツコツ積み重ねてきた仕事をこれからどうしようと迷いを抱えての渡仏だった。
帰ってきた私は空っぽも空っぽになって衣食住で精一杯だ。
さぁ、これからどうしよう。
確かに言えることが一つあるとしたら、
今までもこれからも、もちろん今も、
日本に居てもフランスに居ても世界のどこでも宇宙でも、
わたしはわたし。
わたしはわたしであり、わたしという人を生きるだけだ。
今日までよく頑張って生きてきて
今日からもまた死ぬまで一生懸命生きていく。
一生かかると承知の上で、
私はいつもタオの人で在りたいと思う。
できるだけそうありたいと思う。
そうありたいと思うことは
今の私でもできるから、
いつもそう思って生きていたい。
今日は陰が最も極まる日。
今日まで生きたらあとはゆっくり陽が昇るのを待つばかり。
大きな流れに身をゆだね、
その日の最善を生き続けていこうと思う。