毎日図書館
本を読むことに関しては人より早かった。保育園の年少が年中の頃にりぼんを読んだ記憶から始まり漫画がとにかく好きだった。
小学校に上がり、図書館にほぼ毎日通った。はじめは学校の怪談や伝記物をよく読んだ。漫画付きの星占いやおまじないの本も何回も借りた。高学年になり委員会が始まると図書委員会に入った。そうじゃなくても毎日図書館にいた。何でもかんでも読めるわけではなく、本当の相性?によっては読めない本もあった。読書感想文は苦手だった。タイトルを見てあらすじを読んでページを開き数行読んで、この本は読める、読めないとセドリのように借りて読んだ。気に入った本は何回も借りた。貸出カードがあったので私の名前が連続で何回も書いてある本ができた。香月日輪の地獄堂霊界通信だ。挿絵が学校の怪談と同じでとっつきやすかった。あっという間にハマってしまった。勇気、優しさ、知性が揃った小学校高学年の男子3人組が仙人のようなオヤジから霊具を授かり、幽霊悪霊、妖怪と対峙して成長していく。時には人が亡くなる事もあるし、主人公達も大ケガをする。霊能力と引き換えに身体が非常に弱い一族、座敷牢、生霊、現代魔女の娘、子どもを子どもとしてフォローしてくれる大人達、霊より怖い生きている人間。借りすぎて4歳下の弟の学年では「ホラーの女王」と言われてたらしい。恥ずかしい。