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タイから学びたい!
2025年2月上旬、妻とタイ旅行に行ってきました。
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バンコクのホテルに3泊し、市内観光はもちろんのこと、近郊のアユタヤにも足を運びました。
さすがはタイの首都バンコク。高層ビルがいくつも立ち並び、それはそれは大都会(感覚的には、東京と大阪の間くらい……)でしたが、日本とは違う点もたくさんあって、とてもいい経験になりました。
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そこで、今回のタイ旅行で感じた「これはいい仕組み/システム! 日本もタイに学ぶべき!」というものをいくつかご紹介したいと思います。
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一つ目は「地下鉄のホームドア」です。上の写真を見てください。これはバンコク市内を走るMRT(Mass Rapid Transit)と呼ばれる地下鉄のホームドアの写真です。日本のものと何が違うかわかりますか?
そうです。バンコクの地下鉄は、ホームドアが天井までつながっていて、ホームと線路が完全に仕切られているんですね。日本のはたいてい半分くらいまでです。
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これは、ぜひ日本でも取り入れるべき仕組みです! むしろ、なぜ日本がこうしないのか、不思議??なくらいです。(ネットで調べると、バンコクの地下鉄工事には日本の大手ゼネコンが深く関わっているようですし……)
メリット
〇 ホームの気温が管理しやすい
(実際、外は30℃近いのに、ホームはとても涼しい)
(当然、省エネになる。日本の場合、冷やした/暖めた空気がダダ洩れしている)
〇 ホームに人や物が落ちる心配がない
(自●が防げる。日本の場合、その気になれば仕切りを乗り越えられる)
デメリット
〇 あえて挙げるなら、事故や災害のときに逃げにくいことでしょうか。
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二つ目は、これも地下鉄から。「リサイクル式のコイン型切符」
バンコクの地下鉄では、上の写真のように、黒いコインのようなものが切符になっています。大きさは500円玉くらいで、厚みは倍ほど。プラスチック製なのでとても軽いです。日本で言うところの券売機のタッチパネルで、行き先と人数を選んで料金を入れるとこのコインが出てきます。
入るときは自動改札機の指定されたエリアにコインをタッチすればゲートが開きます(日本の交通系ICカードのタッチと同じ)。出るときは自動改札機の指定された”穴”にコインを入れればゲートが開きます。
そうです。このコイン型切符は使い捨てでなく、回収・再利用されるんですね。
メリット
〇 使い捨てでないのでエコ
(コスト削減になる)
〇 自動改札機の内部構造がシンプルになる
(日本の自動改札機には、紙切符の表・裏を一瞬で判断して向きをそろえる機能があるらしい。スゴイけど……無駄に高機能?)
〇 券売機(コイン売機?)の印刷機能がいらない
(紙切符だと行き先とか料金とか日付とかが印刷されるが、これがいらない)
デメリット
〇 思い通りの切符なのか、見た目ではわからない
(なにせ真っ黒なので……行き先の異なる切符を一度に買う場合を考えると、恐ろしい)
〇 落としたときにコロコロとどこかへ行きそう
(紙切符だと落としたことに気づかないし、風で飛ばされるけどね)
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交通関係が続きますが、三つ目は「ゆずりあいと自己責任」です。
上の写真を見てください。横断歩道を渡っている人とその前を通り過ぎる自動車が写っています。ここは片側3車線の道路で、かなりの交通量です。自動車やバイク、名物のトゥクトゥクなどがバンバン走っています。写真の右にある太い柱は高架鉄道のもので、下は中央分離帯になっていていまが、よく見ると、車が通り過ぎるのをマスクをした女性が待っているのがわかります。ちなみに、タイは日本と同じ左側通行です。
日本なら、そもそもこのような場所に横断歩道を作ることはないでしょう。歩道橋にするか、近くの交差点にある横断歩道に誘導することでしょう。加えて、中央分離帯には柵を設けて、物理的に横断できないないようにするはずです。
ところがタイは違います。「人と車は互いにゆずり合いなさい。安全を確認しながら自己責任で進みなさい」というのが、タイの考え方です。
一見危険なように感じますが、この仕組みに慣れているタイの歩行者は、交通量が少なくなったタイミングを狙って、それはそれは上手に横断していきます。運転者も心得たもので、歩行者がいれば嫌な顔もせずに当たり前のように止まってくれますし、歩行者のほうも「ありがとう」の気持ちで小走りで横断します。この互いを思いやる気持ちがとても心地いいんです。日本の「押しボタン式信号のある横断歩道」で、強制的に車を止めるのも、そのあとゆっくり横断歩道を渡るのも、なにか申し訳ない気持ちになります。
メリット
〇 コストがかからない
(歩道橋や押しボタン式信号を作るより、当然安い)
〇 ゆずり合いと自己責任の精神が養われる
(とても大切なこと)
デメリット
〇 小さな子どもやお年寄りにはハードルが高い
(周りにいる大人がフォローする必要あり)
ちなみに、タイの交差点では、その多くで、車はいつでも左折できるようになっています。そこでもゆずり合いの精神が発揮されているんです。(目的地に直進と左折だけで行けるルートを選べば、実質、信号待ちゼロになります。これってすごくないですか! 個人的には「右折専用レーン以外では右折禁止 & 左折はいつでも可」の街を作って社会実験してもらいたいですね)
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余談ですが、タイを走る車のほとんどは日本車です。日本と同じ左側通行なので、右ハンドルというのが大きな理由でしょうが、日本車はやっぱり世界基準なんですね。(多いメーカー順に、トヨタ、ホンダ、三菱、マツダ、イスズです。日産やスズキは少なく、他国メーカーではBMWやベンツでしょうか。ちなみにEV車はほとんど見ませんでした)
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四つ目は「自由なビルデザイン」です。上の写真を見てください。どうなってんの?と二度見必至のビルですが、ここまでではないにせよ、個性的で素敵なデザインのビルがバンコクにはたくさんあります。
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これらと比べると、日本のビルはどれも真四角で面白みがありません。中規模のビルならユニークなのもありますが、高層ビルとなると「モード学園コクーンタワー」くらいしか思い浮かびません。日本の建築基準法が厳しいからでしょうか? 日本が地震大国という点もあるとは思います。でも、もう少しデザインに遊び心がほしいものです。私がもし新進気鋭の若手建築家なら、タイで仕事をすることを選ぶでしょう。
あとは写真とキャプションでご紹介します。
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どうでしたか。タイのように、日本と比べて発展が遅かった国って、むしろ学ぶべき点がたくさんあるんだと思います。先に発展した他国の良いところ取りをしてるはずですから。
日本も上手にリセットできるといいなー