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親不知抜歯で大学病院に入院

2021年も、もう終わろうかという12月。親不知抜歯のために人生初の大学病院に入院しました。

親不知で入院。周りの人たちからは、え?っていう反応ばかりで、私自身も親不知で入院とはやや恥ずかしい気分。しかも、すこぶる元気でピンピンしているのに、入院するという不思議な気分。

ことの発端は9月下旬。以前から下顎の親不知が横倒しに生えていることは知っていて、いずれ抜歯しなければならないことも分かっていました。その日、夕食に食べたものが奥歯に挟まってなかなか取れないことに気付き、洗面台の鏡の前で歯ブラシ片手に格闘したところ、なんと横倒しに生えている親不知と手前の歯の間に挟まっているではないか!何度か歯ブラシで擦って、私はふと気が付きました。こんなに擦って取れないということは、ここ(親不知と手前の歯の間)の汚れは普段の歯磨きでちゃんと磨けていないのではないか?虫歯になった横倒しの親不知の抜歯は嫌だ…早いとこ抜かないとやばい。どのみちたまに痛むこともあるしちょうどいい。

そんなわけで10月も中旬に差し掛かり、近所の歯科クリニックを受診し、提示された選択肢は二つ。

① 上下4本の親不知を、2本ずつ2回に分けて抜歯する。クリニックで局所麻酔。

② 一度に4本を一気に抜歯する。自宅から少し遠い大学病院に入院して全身麻酔。術前に何度か通院あり。

ちなみに下顎の親不知は横倒しに生えていて、近くに神経が通っているとか、歯茎を切開して骨を削らないといけないみたいな話もやんわりされました。兎にも角にも痛いことは避けたい私は、痛いものは一度に済ませたいし寝ている間に終わるなんて最高!という短絡的な考えで、後者が良いですと即答しました。そして術後に後悔することになりましたが…

そして11月上旬に大学病院初診と手術日の決定、術前検査(レントゲン、血液検査、尿検査、心電図、呼吸機能検査というほぼ健康診断。しかも今年は健康診断を受けていなかったのでちょうどよかった。)11月中旬に術前外来と入院申込、入院1週間前にPCR検査と、長きにわたる数々のミッションを経て、入院したわけです。

入院当日は13時に入院、薬剤師の方が病室に来られ、事務の方が来られ、担当看護師の方が来られ、麻酔科の先生が来られ、夕方には外来で手術の説明があり、とてもとても長く感じる一日でした。

入院翌日の手術は9時から。7時に浣腸をすると聞かされ、手術や人生初の全身麻酔よりも浣腸の方にビビっていました。本当に。

そしてあまりぐっすりとは眠れぬまま翌朝7時に起床し浣腸され、あれよあれよと手術室に連れて行かれ、麻酔をかけられ気が付けば手術は終わっていました。

全身麻酔は人生で初めてだったのですが、ドラマなんかでよくある麻酔をかける時に「1から数えて下さい」みたいな、麻酔科医とのやり取りがあると思いきや、「今から眠くなるお薬入れますね〜少し腕がピリピリしますよ」と言われ、そのままぶっ飛びました。特に腕はピリピリしませんでした。

麻酔から覚めてからは、経鼻挿管のあとの鼻の奥がとにかく痛くて唾を飲み込む度に辛かったです。あと、マスクした状態で酸素マスクをあてられているのが、なんともゴワゴワして違和感しかなかったです。ウトウトしながらそれしか記憶にないです。9時手術室入室で、12時頃に病室に戻り、夕方までほぼ寝てました。(手術自体は40分ほどで終わったと聞きました)

当日の夕食から食事解禁になったのですが、口の中が痛いわ腫れてるわ、とても食べられないと思ったし、看護師さんからも無理して食べなくて大丈夫ですよと言われたにも関わらず、いざ食事を目の前にしたら食べずにはいられませんでした。完食、とはさすがにいきませんでしたが、前歯と舌だけで食べられそうなものを食べました。我ながら、見事な食い意地だと思います。「私は親不知4本抜いた当日からご飯食べてた」とドヤ顔とともに一生言い続けます。

夜は痛みで眠れそうになかったので、痛み止めの点滴を入れてもらい、ぐっすり眠るはずが、点滴の交換などで度々目を覚ましながら朝を迎えました。そしてこの時に私はやっと後悔をしました。よく考えてみれば、4本一気に抜けば痛みは一度で済むかわりに二倍増し。実に短絡的だった選択を、二倍増しの痛みとともに一晩後悔しました。

3日目手術翌日にして退院日は、傷口の消毒やら抗生剤の点滴をして、退院処方をもらい、あっという間に2泊3日の入院生活は終わりました。

ちなみに今回の入院は、入院申込の時に差額ベッド代のかからない4人部屋を希望していたのですが、そちらが満室のため1日分の料金(およそ4万円)で3日間ずっと個室を使わせて頂きました。トイレとシャワー付きで、冷蔵庫テレビWi-Fi無料。以前、都立病院に入院した時よりも素晴らしく快適な入院生活でした。さすが1日4万円。

そして非常に気になっていた入院費の方ですけれども、蓋を開けてびっくり。どのような事情かよく分かりませんが病棟が耳鼻科だったので、耳鼻科で入院し、その入院期間中に歯科口腔外科の外来で抜歯手術を受けたことになっており、耳鼻科入院費と歯科口腔外科手術費は別々に限度額が適用されて、限度額×2+差額ベッド代(1日分)という金額になり、想定していたより倍近くの金額になり度肝を抜かれました。

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