私のイカ人生 ②
2.より深く、イカになる
オタクなので、ハマったものの世界観を調べるのはお約束。
なんと!スプラトゥーンってポストアポカリプスな話じゃないか!
あんな能天気にインクをまき散らしてるイカ達が、次の人類だったとは!
なんてこと考えたんだ、任天堂!!
設定が刺さりまくった私は「こんな設定なら、絶対二次創作もあるはず!」とTwitterやpixivで検索を始めてしまう。
オタクだからねw
検索結果は大漁……いや、大量で、ホクホクしながら読み耽り、ますますイカ達の世界にのめり込んでいく。
もう止まらない……オタクだからねw
アニメや漫画の二次創作って、既存のキャラを動かす、という形なのだけれど、イカの場合、個々のイカの設定はプレイヤーや創作者によって全く違うわけで。
そこのところは一般的な二次創作と異なるところ。
スプラトゥーンの二次創作は、1.5次創作と言ってもいいんじゃないかと思う。
イカの世界観を使って、世界観から離れないように独自の設定で物語を作っていけるので、インクカラーのようにいろいろな物語が読めて、オタクは歓喜の涙を流していた。
たくさんのイカ創作に触れ、自分の中でも物語がふつふつと湧きあがってきた。
私の中に生まれたイカの物語はこうだ。
これが『1万2000年の恋人』のあらすじである。
1話から3話までは読み手を掴むパイロット版として、1週間おきにupした覚えがある。
スプラトゥーンを始めて1か月半で1話を書き上げupして、3話まで計2万5000字、遅筆の私にしてはかなりのスピードで書きあげた。
それだけどっぷりとイカの世界に浸かっていた。
それと前後して、Twitterでイカ創作している人をフォローしはじめ、少しずつ交流をしていった。その中でもNageちゃんと、彼女の創作や人柄に惹かれて集まっていた人達と絡むようになり、ずっと一人でイカをやっていた私にもフレンドができた。
イカの世界がまた広がった気がした。
ある日、みんなでプラベをやることになり、私も呼ばれた。
半分お遊び、半分ガチというスタンスで遊んだけれど、そこで私は気づいてしまった。
自分が、とてつもなくヘタクソであるということを。
集まった人達は発売当初からスプラトゥーンをやっていて、ウデマエもS+やSばかり。
その中にB-の私がいる。
大人の中に幼稚園児が入って、トンチキなことをしつつインクをばら撒いているという構図。
一緒に遊べる仲間ができて嬉しい反面、自分のレベルの低さがわかってしまった。
始めて2か月も経たないビギナーが何を言ってる、そんなの当然じゃないか、と今は苦笑してしまうけれど、あのとき、私は切実に思ってしまったのだ。
ウデマエを上げて、みんなと同じものが見たい、と。
これが私の原点。
ここから私の果てしない、まだ終着点すらも見えていないウデマエ上げの旅が始まった。