英国一か月滞在の思い出①~出発~
1997年7月、私にとって念願の海外渡航を果たすことができました。大学2回生、持病に関しては小児科から内科への転科準備の時期でした。
漠然と海外に憧れはあったものの、持病のことから一歩を踏み出す勇気も出せず、行きたいと告げることも諦めていました。
自分なりに努力をして大学に入ったものの、何か物足りなさを感じながら過ごしていました。
そんな中、海外での夏休みプログラムがあることを知り、申し込むことにしました。提携している大学の中から私が選んだのはイギリスのバーミンガム。事前に英語の試験がありましたが無事に合格することができました。
寛解状態とはいえ、一か月日本を離れるためには、薬の準備はもちろん、何かあった時に現地で対応できるようにしなくてはいけません。
全く不安がなかったわけではありませんが、主治医としっかり話し合い、万全の状態で臨みました。
出発当日は台風が直撃し、空港までのアクセスも危険な状態でした。なんとか行ける方法を考え無事に空港へ到着するも、私達が乗る飛行機以外はすべて欠航に。まさかこの状態で飛ぶのだろうかという不安の元、飛行機は飛びました。初海外にして初飛行機の私にとっては、衝撃な出来事でした。
ちょうど学生でも携帯電話を持つようになり始めた時でしたが、もちろん今のように海外に携帯電話を持っていきません。何かあれば公衆電話を利用していました。空港に着いてから離陸するまで慌ただしかったため、トランジット先の香港でやっと両親に連絡を取ることができました。
また、ちょうど香港がイギリスから中国に返還された直後に香港経由でイギリスに向かい、帰国直後にはダイアナ元妃の事故が起きるという意味でも忘れられません。