なぜPR会社社長・折田楓さんは炎上したのか?
権力者に寵愛された2人の女性の悲哀
時代を問わず、権力者に寵愛される女性たちは人々の関心を集めてきました。しかし、その関係が何かのきっかけで転落や不遇な状況を招くこともあります。今日はそんな2人の女性にスポットを当てていきたいと思います。
1人目は、国民民主党の玉木代表との不倫報道で一躍有名になった元グラビアアイドの小泉みゆきさん。そしてもう1人は、兵庫県知事選挙で斉藤さんの広報を担当した折田楓さんです。それぞれの背景や出来事をひもときながら、彼女たちの物語に迫っていきます。
炎上の中身が違う?小泉みゆきさんと折田楓さんを巡るネットの反応
小泉みゆきさんと折田楓さん、2人の女性がネットで注目を集めています。どちらのケースでも炎上しましたが、その中身に大きな違いがあることに気づきました。その違いとは「強烈に嫉妬される要素を持つか否か」。
元グラビアアドル小泉さんの場合
ネット上の反応を見ると、特に男性からは次のような意見が多く見られました。彼女のぴったりとしたTシャツとミニスカ姿を見て「胸が大きくてスタイル抜群!一晩遊ぶだけなら全然アリ」といったコメントが目立ちました。
(女性の私でも思わず目がいってしまうほどの羨ましいボディです笑)
一方で女性からは、辛辣な意見が多かった印象です。
「39歳にもなって独身。しかも既婚者にしか相手にされないなんてかわいそう」という批判や、「いい年なのにグラビアのような仕事しかできていない。どことなく漂うB級感が痛い」といった辛辣な声も散見されました。
興味深いのは、小泉さんに対して嫉妬や羨望を示すコメントがほとんど見られなかったということです。炎上の中心にあったのは、どちらかというと嘲笑や冷めた視線でした。
「手の届きそうなレベル」の女性だったから、そこまで嫉妬されずに済んだ可能性も!?
小泉さんの炎上について、別の角度からの意見も見られます。それは、「もし玉木代表の不倫相手が小泉さんではなく、例えば綾瀬はるかさんのような主演クラスの女優だったら、男性たちはものすごく嫉妬していたのではないか」というものです。
ある意味、小泉さんが「手の届きそうなレベル」の女性だったからこそ、男性からも女性からもそこまで強い嫉妬の対象にならずに済んだのかもしれません。女性から見ると失礼な意見ですが、世間は不倫相手の容姿や年齢といった要素で無意識にジャッジしてしまうものだと改めて感じさせられます。
折田楓さんの場合
次に折田楓さんについて見ていきましょう。彼女が注目されたのは、今回の兵庫県知事選挙での広報協力が公職選挙法違反に該当するのではと議論されたことがきっかけです。しかし、彼女の場合、議論が法的な範囲にとどまらず、彼女のキャラクターや生い立ちにまで関心が広がり、今も激しく炎上しています。
ネット上で公開されている情報からは、彼女が芦屋育ちのお嬢様で、慶應卒、外資系企業に就職後に起業。高級なピアスやバッグをSNSに投稿している点などが指摘されています。そしてご本人の美しいビジュアルを生かし自らモデルとなってプロモーション動画に出演するなどタレント顔負けの活躍をされています。
広報は本来、黒子に接するべきであるものの、キラキラ要素がいっぱいの生い立ちと、タレントのように表にしゃしゃり出ているところが批判の火種となっているようです。
折田さんは「裕福な生まれ」「高学歴」「華やかな生活」「家庭を持ちながら活躍」というおよそ「勝ち組」と言われる要素をほとんどすべて兼ね備えており、多くの人が羨む「成功者」のイメージを持っていました。このため、「上級国民」という批判を招き、嫉妬や反感の炎上を助長してしまったのでしょう。
ネットでは折田さんは承認欲求が強すぎると言われています。私もそう感じました。しかしそこで不思議になってくるのは先ほど触れた彼女の生い立ちと経歴です。これだけみんなが欲しいと思う要素を全て手に入れていたら、わざわざ自慢したりひけらかしたりしようと思う欲求が芽生えないと思うのですよね。これだけ恵まれたルートを歩んできた女性がなぜ承認欲求が強いままのか。何か本当は満たされていないものがあるのかどうか分かりませんが、そこだけは不思議だなと思います。
権力者との関係が抱える「最短ルート」に潜む落とし穴
若さと美貌を武器に権力者に接近することで、引き上げられる確率が高まるのは確かです。しかし、今回のように何かのきっかけで不祥事や疑惑の目にさらされると、権力者はまず自分自身の地位を守ることを最優先にします。その結果、利用価値がなくなり邪魔になった相手はトカゲのしっぽ切りのように切り捨てられ、事態の鎮静化が図られるのです。
例えば、不倫が発覚した際、小泉みゆきさんはSNSを全て削除し、今後の活動の見通しが立たない状況に追い込まれています。折田楓さんも今回の件が公になって以降、SNSでの発信が止まり、インスタグラムのコメント欄は閉鎖されました。また、県が主催する表彰式にも欠席を申し入れる事態となっています。
権力勾配が生む「割を食う」構図
権力勾配がある人間関係では、何かトラブルが起きた際、立場の弱い側が「トカゲのしっぽ」として切られやすいという現実があります。権力者がその地位を守るため、関係者を切り捨てる場面は珍しくありません。
野心を持つ女性にとって、権力者に接近し寵愛を得ることは、目的を達成するための「最短ルート」に見えるかもしれません。しかし、そこには予想外の落とし穴が潜んでいるのでしょう。今回の折田さんのケースでは、自ら掘った墓穴である面もありましたが、それでもこのリスクの大きさを改めて感じさせる出来事でした。