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看護師=転職楽勝、は半分ホントで半分ウソ。

皆さんは転職をされたことはありますか?
わたしは転職活動(求人探し〜面接を受ける)は2度経験がありますが、実際に転職したのは1度だけです。

簡単にいうと、転職活動に失敗しました。

看護師の転職に対するイメージとして、
「看護師って求人がたくさんあるから、転職が楽なのではないか」
「いつでも好きな時に好きなように働けるのではないか」
こういったものがあると思います。

わたし自身、1度目の転職活動の時にはそう思っていましたが、転職活動を重ねるうちにどうやら違いそうだと気がついたのです。
今回はその理由についてお伝えしていこうと思います。

転職活動をまだしたことがない人、転職活動をしているけれど何だかモヤモヤしてうまく進まない人に読んでほしいなと思います。
前提として看護師転職に関わるnoteになりますので、一般転職の常識等とは異なることをご了解くださいね。


わたしの転職失敗体験記

はじめに、転職に失敗しました。とお伝えしたのでここでわたしの転職失敗体験記をお話していきたいと思います。
(個人情報になるのでややぼかしてある部分もあります)

転職時期と理由

1度目の転職後にA病院の混合病棟で数年勤務したタイミングで転職を検討し始めました。
業務や職場環境にもなれて看護研究や後輩指導等にも取り組みながら頑張っていたところです。

転職を検討した理由はいくつかありました。

  1. 業務内容がハードで身体的、精神的にかなり参っていた

  2. 家庭環境の変化で夜勤や長時間勤務を控えたかった

  3. 他にやりたいことができた

どの理由もありふれていて、皆さんも感じたことがあることだと思います。
3つ目のやりたいこと、というのは看護師以外の職業(別記事で話しているカウンセラーのことです)だったのですが、まずは看護師のお仕事をと思っていたので一般転職は選択肢に入れませんでした。

求人を見てもモヤモヤするばかり

そんなわけで転職活動を始めてみました。
2度目の転職活動だったので、転職サイトへの登録やアドバイザーとの連絡などは割と慣れていました。

まずは情報収集のために、アドバイザーからメールで求人情報を送ってもらうことにしました。
条件として伝えていたのは「日勤常勤」「夜勤なし」「早番遅番が少ない」「施設・クリニック・訪問看護可」「車通勤可、30分以内」辺りの項目でした。

条件が結構多かったので、もしかしたらあまりヒットしないかな…と心配していましたが、そこはアドバイザーさんのお力で求人をたくさん見せてもらうことができました。
アドバイザーさんの人柄もよく一生懸命サポートしてくださっていたので信頼してお任せしていましたが、残念ながら条件を十分に満たすものはありませんでした。

具体的に言うと、多くの施設には早番遅番が月5回前後ありましたし、訪問看護や特養にはオンコール当番がついていることが多かったです。
オンコールは経験がありませんが、できる限り夜間の出勤を避けたい事情があったので妥協しないことにしました。

仕事内容が好みだった施設は見学と面接まで行ってほぼ内定をもらっている状態まで進んだのですが、初めは日勤でよくても後々夜勤をしてほしいという打診があったり早番遅番が避けられなかったりとモヤっとポイントが残ってしまいました。

その後も非常勤も視野に入れて探し続けましたが、だんだんと妥協せざるを得ない状況になっていることに気付きました。
何だかうまくいかない。
条件はあっているけどやりたい仕事なのか?いや、条件だって本当は…
気持ちが堂々巡りになり、自分でもどうしたものかと思いました。

自分の気持ちに向き合うことで答えが見えた

いや〜埒が開かない。と行き詰まっていたタイミングで、HandLという看護師のキャリア支援をしている事業が主催している無料のセミナーに参加する機会がありました。

「一歩踏み出すための勉強会」
当時のわたしにぴったりの内容でした。
これまで条件を並べ立てて仕事を探していた『わたし』は、自分がどのように生きていきたいのか、未来ではどうなっていたいのか、漠然と思っていたことを見ずにいたのです。

物事の良し悪しや損得で考えてばかりで気持ちを無視しているとモヤモヤが残る。
まさしく、今その状態だ!わたしがやらなくてはならないのはこれだったんだ!
と。

わたしはセミナーを通して自分の気持ちに向きあうことに取り組み、1つ答えを出しました。
今は、看護師を続ける時じゃない。転職をするなら看護の仕事じゃなく自分がやりたいことを仕事にしよう。

前向きに転職を諦める

そんなわけで、看護師としての転職をやめることに。

アドバイザーさんには驚かれましたが、今の心境や取り巻く環境についてお話したところ賛同していただき、応援までしてもらってしまいました。
(対応が誠実で転職を押し付けないところが好感度高い)
また看護師のお仕事を探す時には利用させていただこう!と思いました。

そこから紆余曲折あり、現在は休暇制度を用いて仕事をお休みしております。
おうち時間が長くなったので、資格の勉強やキャリアについて考える時間をとり、したいことを仕事に出来るように頑張っているところです。


看護師=転職楽勝が半分ウソになる理由

その1 条件を増やすことで求人数が減る

医療現場は常に人材不足です。
そのため看護師の求人数は本当に多く、「どんなところでもいいし夜勤もするから、すぐに就職してお金を稼ぎたい」という方にとっては転職は楽勝だと思います。

しかし多くの場合、多かれ少なかれ条件はあると思いますし、その中で自分にとってより重要視したい条件があるのではないでしょうか。
収入が多い方が良い人もいれば、年間休日が多い方が良い人もいて、通勤距離が短くなければいや、という人もいる。
当然のことですが、こうした条件が重ねがけされるほどにヒットする求人は減ってしまいます。

勤務形態の話をすると、入院施設のある病院勤務の場合だと夜勤なしの求人はほとんどありません。
各種施設では夜勤なしの求人も多いですが、割と遅めの遅番があったりはします。

休みの取りやすさを考える時、必ずしも施設だから取りやすいということはありません。
小さく在籍する看護師数も少なければ少ないほど、少ない人数でスケジュールを組むこととなり休みは取りにくくなります。
そのため在籍職員数もチェックしておく必要があります。


その2 条件に合う求人がやりたい仕事とは限らない

妥協しながらも条件に合う求人が見つかったとします。
もしもその求人が、全く興味のない内容だったり、やりたくないと思っていたものばかりだったらどうしましょう。

やりたくない仕事でも、条件に合うのはこれしかないからとやりますか?
それとも、やりたくない仕事なんて敢えて選びませんか?

わたしは結構これで悩みました。
条件だけ良くても、仕事内容は毎日ずっと続けていくものですから、それに対して納得できないというのは良くないことだと思うんですよね。

そんな気持ちに見ないふりして決めて、結局嫌になって辞めてしまっては意味がないし、転職活動にかけた時間がもったいない。
意外に転職活動って労力使いますからね。

だからこそ、条件を並べ立てる前に

  • 今どんなことが自分の中で問題だと思っていて変えたいことなのか

  • どんなことに興味関心を持って取り組みたいのか

  • 目指したい姿、達成したいこと

などについて考える時間を持つことも大切かと思います。
当時のわたしはこの時間を持つことで、「転職先考えなきゃやばい」と凝り固まっていた頭がめでたくほぐれました…


その3 「ゆるく働く」は案外難しい

看護師をしていると、「仕事が大変すぎるから、もう少しゆったり働きたいな」と思うことがとても多いです。
SNSを見ていても、同じように感じている看護師さんが多い印象を持ちます。

ゆるく働く=勤務日数を減らしたい、の場合、
それを叶えようと転職を試みる場合、非常勤や単発〜短期バイトなどを組み合わせる形でスケジュールを管理していくのが近道かな?と思います。

融通を自分で決められる反面、安定した給与を得られるかどうかや会社それぞれの福利厚生を手放すことになるため不安要素も多そうです。
保険料なども増えるし自分で手続きしなければならないことも増えるので面倒ごともあります。
全部取りは出来ないので、優先順位をつけて選択していく必要がありそう。


終わりに

「思っていたのと違う」なんていうことは、どんな職種・職業にもあることでしょう。
自分の思い描く働き方に中々辿り着けず、もどかしい思いもしますし。

ですから、安直に「ダメだったから、転職」では身が持ちません。
もっとよくよく、自分の内面に目を向けてみる必要がありますね。

かく言うわたしも、ちょうどそれをやっているところです。
自分の内面に目を向け、それを文字や言葉にすることは結構頭を使いますし、疲れることでもあります。
でも考えてはっきり形になって現れると、驚くほどスッキリした心地になりますよ。

一人一人違う働き方でいいと思います。
心地よく、元気よく、働きましょうね。

またお会いしましょう。


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