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地域資源利用型農業への転換【地エネたいむ vol'22】
[写真]消化液で固めた米ぬかペレット
有機物のごみから得るバイオガスを給湯などに使い、副産物の消化液で酒米山田錦を育て日本酒「環(めぐる)」を醸す「地エネの酒SDGs プロジェクト」。前回は、プロジェクトに参加する豊倉町営農組合(加西市)が導入する「冬期湛水」のトロトロ層が持つ稲作の省エネ効果を紹介しました。
冬から田んぼに水を張り、稲株など有機物の分解によって田んぼの表面にできるクリーム状の層は、石油を使う農機による耕運を不要とし、雑草を抑える力や稲への栄養供給力も備えています。
ただ、水が豊富で冬から自由に使える地域でないと実践は難しい農法とされています。
プロジェクトのメンバーの一人である株式会社tenの名古屋敦さんは、耕作する田んぼでは冬期湛水が難しいこともあり、除草剤を使わない別の稲作技術である「米ぬか除草」に取り組んでいます。
冬期湛水もそうですが、この米ぬか除草も、日本一の有機無農薬栽培米の産地となっている但馬で盛んな「コウノトリ育む農法」の主要技術の一つです。
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