マンガ描きの軌跡③見えない壁の向こう側
2022年末のあなたへ、ブログ的な備忘録兼日記兼お手紙32通目。
暑さ寒さも彼岸までと言うことなのか、先週までほぼ毎日カンカン照りの天気に30度オーバー、35度超えに迫ろうかという気温が、今は30度ちょいでとどまっている。
それでも30度超えるんかい、というところだけど。
べらぼうな酷暑が、普通に暑い、にスライドしていってる感じ。
でも確かに日差しはゆるくなっていて、アスファルトが燃えるほどの熱線はもうあまり降り注がれなくなってきた。
秋も近い。
前回記事で書いた推しのライブツアーは、千穐楽の振り替え公演が11月に決まった。
私と推しのライブツアーは引き続き11月まで延長となる。今年の夏は長いなぁw。
グッズ販売で買ったものの長袖で着るタイミングのあまりなかったパーカーが、その頃にはちょうどいい気候になってるかもしてない😄。
なにしろ色々なことが予測のつかない時代なので無事に開催されるといいな。きっとうまくいくんじゃないかな。そう願っている。
願う、というのは案外強い。
時にそれは、自分の中にある「私にはできない、無理だ」という壁を失くしていく気がする。
今日はそんな話。
「苦手」という見えないブレーキ
自分はこれが苦手だって思ってるもの、私にはたくさんある。
掃除が苦手。人と会話のテンポが合わせづらい。
時間に合わせては動くが、何事につけ5分前行動!というほどまではできない。
長年、自分という人間をやってきていると、やはりそういう苦手分野というのも把握できてくる。
失敗経験や、その場面での冷や汗をかいた、落ち込んだ、絶望した、そんな感情体験を積み重ねると、もう同じ気持ちにはなりたくない、と思う。
すると今度は、先回りしてその苦手から遠ざかる。
私にとっての苦手というのは、仕事だった。
社会人としての勤務年数や経験が少ないことや、専業主婦としての期間が長いことも理由にあると思う。
専業主婦と呼ばれると「家にいて三食昼寝つきで暮らせるラクなご身分って思われてるのかな」といまだに気持ちがざわついてしまう。
子育てが落ち着いてから在宅で細々と働いてはいるものの、仕事という言葉は世のフルタイム、パートタイムワーカーやワーママさんたちのしていることにこそ相応しいのであって、
私みたいなのが「仕事してる」なんて言ってごめんなさい。
そんな気がしてしまう。
そんなわけだから、「仕事を題材にしたマンガ」とか、マンガの中でも「職場や仕事をしているシーン」…そんなもの、私には描けない。
だって仕事してないんだから。
そう考え、意識的に避けていた。いやむしろじっさい描けなかった。
描こうとしても、手が動かない。場面が浮かばない。令和の今の、職場のリアルが想像できない。ほら、やっぱりできないじゃん。だから、描かない。
この一連の目に見えないブレーキが心にかかっていて、私には描けないんだ、といことが長年動かない事実となっていた。
そんな私が、2021年「仕事を題材にしたマンガ」募集を目にする。
「私にはできない」は真実か?
それはコルクラボと求職情報サイト「スタンバイ」のコラボ募集企画だった。定期的にテーマを変え、題材を変え、お題が出される。
応募は指定のタグをつけて募集期間内にTwitter上に投稿という、比較的ハードルの低いもの。
Twitterでどんどん流れてくる「私には描けない」仕事マンガの濁流。
中にはテーマ替えのたびや、同一テーマで複数投稿なんて強者もいて、どうしてみんなこんなに描けるんだろう…と舌を巻いていた。
はじめは読まないよう、見ないように飛ばしていたのだが、そのうちに自分に変化が現れていることに気がついた。
どうして私はこれほどまでに描けないと思うのだろう?
描けないと思ってるけど、そもそもそれって本当に合ってるのか?
描いたこともないのに、どうしてできないと思ってるんだろう?
そうだ、そう言えば、お話として最初から最後まで描いたことなかったわ。
一度だけ、一つだけ、話を作ってみよう。描いてみよう。
その時初めて、私は自分の中にある「私にはできない」というバイアスを疑ったのだと思う。
描けない→描ける自分になりたい!という願い
それでも、仕事とか職業のこととか、知識も経験も少ないから、まずは他の人の作品を読んでみた。
Twitterで、 #仕事探しはスタンバイ で検索したら、多くの作品が読めるので探してみてください。
さて、読んでいるうちに、気がつく。
みんなの持っている仕事感、職場風景、描写ってそれぞれ違うな!
仕事経験、職業の専門的な知識はサッパリな私だけど、それでも知ってる範囲のことから膨らますことはできるんじゃないか?
と言うか、みんなそうやって描いてるんではないか?
じゃあ、私にもできるかも?
「仕事マンガが描けない私」ではなくて、「描ける私」になれるのかも!?
だったら…なれるものなら…なりたい!
そんな、もはや願掛けに近い心境で、拙いなりに仕事にまつわるマンガを描いてみたところ…
結果、出来栄えはまぁともかく、私にも仕事マンガというものを作ることができた。
願いが心の壁を溶かす
描いてみて、気がついたことがある。
「できない」って思ってたけど、それは絶対的な真実ではなかった
だって、形はどうあれ、描けたから。
この事実が、私の「できない意識」をずいぶんと変えた。
苦手意識が膨らんで、できないと思ってしまうのはよくある。でも、100点できなくても10点だって、それはできたってことでいいんじゃないか。時にはそのくらいの低いハードルで始めてみるのもありかもしれない。
壁は無理やり壊さなくてもいい
よく、ネガティブな思い込みを外す方法として、「できる!できる!」と強く思うやり方があるけど、私は意志が弱い方でそれはあまりうまくいかなかったので、
できるといいな、ひょっとしたらできるんじゃないかな〜?
くらいの、ゆるい願望形を使うことにした。
どうせ無理無理!という頑固な心のブレーキも、まぁそのくらいなら…と溶けて緩まってくれる気がする。そうすると見えない壁が溶けて、その先に進める気がしてくる。
これやってみたいな、面白そうだな、と思ってもだけど苦手だし…というブレーキは時として好奇心を抑えつけ、もみ消してしまう。
それは失敗を避けたり、悪い事態を招かないために必要な心の防衛反応だと思うけど、そればかりが先行して挑戦できなくなるのはちょっともったいない。
相変わらず苦手なことも苦手意識も多い私だけど、
できたらいいな〜。できるんじゃないかな〜?
ゆるゆると、心の壁を溶かしていけたらいいんじゃないかな、と思っている。
ではまた次回。
読んでくれてありがとう。
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