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女性しか参加できないプログラムに応募してもよいのか


この2年間私は政治、スタートアップコミュニティのイベントやプログラムに沢山参加してきた


政治への関心と活動

政治に関心を持ったのは中学3年生の時だった。街に貼られた高齢女性政治家のポスターを見て、この人よりも私のほうがより良い社会を創れると思った。高校入学後政治に関わりたいと思い日本若者協議会に加入し若者の政治参加や教育分野での政策提言、政治イベントの運営に取り組んでいる。活動の先に社会を大きく変えることができるのが一番の魅力だ。教育政策に学習者の声を反映させることを目指した学生団体を立ち上げ、政治家に突撃もしている。政治分野での活動は堅苦しい印象を持たれがちだが、当事者性を発揮できる分野であれば、知識や経験がなくても影響力を発揮できる。

スタートアップとの出会い

スタートアップに関心を持ったのは高校2年生の時だ。東京都が実施していた高校生向けのアントレプレナーシッププログラムに参加をしたことがきっかけだ。起業という手段でも社会を変えることをできるのだと知った。スタートアップ界隈にいる人の多くが熱いパッションを持っており刺激的だ。
行政や企業、VCが多く起業家向けのイベントを開催しており、予定が合うものには全部参加をしてきた。

ジェンダーギャップという課題

政治・スタートアップコミュニティで長年問題視されている課題だ
世界各国の男女間の平等に関する調査で、日本は146か国中118位だった

立憲民主党ホームページ
2023年東京新聞
2022年金融庁

男性も女性も同数のはずなのに、社会の意思決定の場に女性がいない
多様化する社会には多様なリーダーが必要だ

そんな日本社会を何とか変えようと行政も企業も市民団体も、ものすごい努力をしている

女性向けプログラム

施策の一つとして行われているのが、起業や政治についての女性向けプログラムだ。行政と民間を合わせると探しきれない量の女性起業家の支援や育成を目的としたプログラムが出てくる
それらのプログラムは、ほとんどの場合女性・ノンバイナリーに応募資格が限定されている

充実したコンテンツ、手厚すぎる支援、素敵なコミュニティ
夢をつかむために、成長をするために絶対に採択されたい

繰り返される性犯罪や男女での賃金格差、選択的夫婦別姓など女性を取り巻く環境について強い問題意識を持っているし日本社会は変わらないといけない

政治・スタートアップコミュニティでも、性暴力など女性という理由で辛い経験をした方の話をよく聞く
上にあげた女性に向けたプログラムの多くが、女性起業家が仲間や次の時代の起業家の為に強い思いで立ち上げたものだ

自分のもやもや

私は活動において、女性だからという理由で不利益を感じた経験がほとんどない

私が社会を何も知らない18歳だからだと思う
私がまだ起業しお金を調達する経験をしていないからだとも思う

先の時代を生きた偉大な女性の必死な戦いによって得られた環境であることを忘れたことはない
今日も女性という理由で苦しんでいる方、不利益を受けている方は同年代を含めて沢山いるだろう

私のいる環境が恵まれていたに尽きるかもしれない
私が鈍感で気づいてないのかもしれない

与えてもらった環境や周りにいる本当に素敵な方々のおかげで、女性ということにほとんど不利益を感じることなく活動することができている
(若さや学歴など、ほかの面においても不利益を感じたことはほとんどない)

女性が男性と対等な条件で挑戦できる環境があるかと言わればわからないが確実にセクハラやパワハラへの意識変革は起きていると思う

いやむしろ
イベントに登壇させてもらえたり
発言する機会を与えてもらってきた
のは男女のバランスを考えて、私が女性だったからではないだろうか

私は女性だが、若者や政治家志望、都内在住、ギャップイヤー、学生団体代表など様々な要素で構成されている

私の周りには女性という属性の素敵で情熱的で才能豊かな友人が沢山いる
彼女たちが上にあげたようなプログラムの力を借りて意思決定の場に行けば社会は大きく変わるだろう

でも男性という属性の素敵な友人も沢山いる
彼らは性別という点ではマジョリティかもしれないが、家庭環境や障害や病気、職歴、出身地域などマイノリティな面ももっている
そしてもちろん、圧倒的な情熱と才能を持っている

不利益を感じることなく活動をさせてもらえている自分が、女性しか応募できないプログラムに参加することは、間違っているのではないだろうか

性別という、生まれ持ったものによりだれかの活動の機会を奪っているのではないか

そんなことを思ってしまった

過去の発言、将来する発言と矛盾する点があるかもしれず、先に謝罪する
書いている時の私の気持ちとして、受け止めてほしい

政治におけるジェンダーギャップ改善の動き


ジェンダーギャップは政治分野のほうが問題視されている感覚がある

立憲民主党はすでにクォーター制の導入を公約に掲げている

女性の参政権のように制度が変われば社会が変わるという考えもあるだろう

私はこの二年間、政治と関わって気づいたことがある
政治はルールは変えられるが、人々の考えを直接変えることはできないし、政治の仕組みを目的化してはいけないとも思っている

若者の政治参加について私は政策提言やイベントを行っているが、若者が政治に参加をした先にどんな制度を変えたいのか、どんな社会を創りたいのかを同時に伝えていくことを心掛けている

クォーター制は抽象的な数値目標を掲げ、政治参加という手段を目的にしてしまっていると感じている

そもそも、立候補の平等の原則において、性別により制限をかけることに違和感がある

政治とスタートアップにおける、ジェンダーギャップの問題点やアプローチ方法は絶妙に違う気がするが、どっちにも違和感を感じているので書かせてもらった


結局、プログラムに応募をしたのか

応募した
政治家を目指す女性向けプログラムにも応募をしようと、志望理由を書いている

おいおいと言っている事と違うやんと思っている方もいるかもしれない

申し訳ない

私はもやもやよりも、活動指針を優先した
「チャンスを逃さない」
プログラム募集の情報を締め切り前に知って、参加できそうな日程でプログラムが組まれていて、応募資格に全部当てはまっていた

政治参加に新しい選択肢を創るという夢に少しでも近づくためにに、考えを曲げた
次の100年に対応できる社会を創るという目標の実現の為に、自分を納得させた

これで選考から落ちたらそれこそ”おいおい”なのだが
このもやもやした気持ちと考えを無視したくなくてnoteを書いている

周りを巻き込み圧倒的に成長する
ちえこみたいに挑戦したいと思ってもらえる人間に成長する
性別を理由に差別されない社会をつくる
夢と目標を実現する

プログラムの結果がかえってきた
採択はされていなかった
夢と目標の実現にむけてがんばるしかない



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